◆「無くもない」馬は積極的に 新潟記念は過去10年で1番人気馬が[0-1-0-9]。2番人気も[1-1-0-8]。一方で6番人気以下馬の3着以内が17回と、馬券に絡んだ馬の過半数になっている。
荒れるといっても準オープンやオープン特別から来た格下タイプがハンデに恵まれて穴をあけるということはあまりなく、波乱のGIIIの常連組だ。しかもそこに一定の傾向はなく、予想が厄介である。新潟実績も参考にはならないし、前走人気や着順で切り分けることも難しい(前走の時点でGIIIの10番人気以下だった馬だけはさすがに苦戦している)。
予想という仕事を放棄するようだが、ファンの皆さんは「無くもない」くらいの馬を積極的に買い目に入れ、上位人気馬を目をつぶって消してみるような買い方でもよいと思う。3連複のフォーメーションだと「5〜9番人気から2〜3頭→5〜18番人気から6〜7頭→1〜18番人気から8〜9頭」といったイメージ。3,7,9頭でフォーメーションを組むと61通りになるが、1〜4番人気が2頭絡むパターンが排除されているので、的中さえすれば配当はそれなりにつく。
鬼門の1番人気は
マーティンボロだろうか。近走の成績はもちろん充実したものだが、先述したレースの傾向を考えると疑いたくなる。新潟がはじめてというのは敗因になりえそう。ここまで好走してきたレースに稍重以上が多く含まれているので、良馬場の高速決着に対応できるかどうかもカギだろう。
ユールシンギングは同じコースの新潟大賞典を勝っているし速い上がりも使える馬だが、当時が56キロで今回は57.5キロ。器用なタイプではないので、人気薄馬に先手先手の動きをされたときにどこまで対応できるかが問題。
ラストインパクトは一時期の勢いが止まってしまった印象。1800mの重賞勝ちがあるとはいえ2000mか場合によってはそれ以上の距離に適性がある馬なので、スピードがテーマのレースになってしまった場合はリスクがある。一方で今回のメンバー構成だと比較的楽に良い位置を取れそうなのは魅力。
ステラウインドはこのレースと相性のよい北海道からの転戦組だが、この馬も時計勝負が課題。
メイショウナルトは斤量据え置きで前走同様魅力があるが、展開ひとつで崩れることもある馬なので、軸にはしづらい。
せっかくの荒れる重賞なので穴っぽいところも何頭か挙げておこう。
カルドブレッサは新潟大賞典4着。当時よりユールシンギングと斤量差は開いているし、こちらが馬券圏内に入ってきても不思議ではない。
アドマイヤタイシは昨年の新潟大賞典で1分56秒9をマーク。時計勝負になったら復活があってもおかしくはない。
ダコールは小倉のイメージが強いが、新潟芝2000mの持ちタイムはアドマイヤタイシに次ぐ2位。最内枠と横山典弘騎手で一発大駆けも。超のつく穴では
ヴィクトリースター。まさかと思われるだろうが、新潟記念ではこのクラスの人気薄馬もたまに馬券に絡む。前走GIIIで7番人気7着というのは、このレースにおいてはありえないゾーンではない。