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強さ認められたクリスエス

  • 2004年01月07日(水) 12時11分
 2003年度のJRA賞各部門別受賞馬が決まりました。記者287名による投票で、今年はすんなり選ばれ、問題になることはなかったようです。

 これで、もしシンボリクリスエスが有馬記念に勝たなかったら、大変だったと思います。なんと言っても、スティルインラブが三冠牝馬になった年でしたから、この評価がかなり上がった筈だからです。

 思い出すのは、メジロラモーヌが初めて三冠牝馬になったときのことです。

 この年は、ダービー馬ダイナガリバーが最後の有馬記念を制したことで年度代表馬の行方が難しくなり、ちょっとのところでこちらに票が流れていました。トライアルを含めて全てを勝ったメジロラモーヌに心が動いたのも、当時は当然と見ていたのですが、やはり、ダービーと有馬記念の勝利は大きかったと、今は思っています。

 この2つのレースは、売り上げといい参加人数といい、年間を通して一番多く、言わば中央競馬の二大レースと呼んでいいでしょう。この2つのレースの評価は、他のG1レースよりも高いと言ってもよく、このケースはそんなにありません。

 今度選ばれた年度代表馬シンボリクリスエスの場合、秋の天皇賞と有馬記念の優勝というケースなのですが、2つのG1とも、圧倒的な勝ち方であったことが大きかったのでしょう。その印象度は高く、こうした勝利はものを言います。他を圧するという強さ、これは多くの者が認めたところでした。

 牝馬の三冠レースに加え、現在ではエリザベス女王杯があるので、これでもしスティルインラブが勝って四冠を達成したらどうなっていたでしょう。牝馬限定戦のみの勝利と言っても、完全制覇であったなら話は違います。この辺の考え方を試す意味からも、牝馬のG1完全制覇が達成することもあっても面白いと思いました。

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ラジオたんぱアナウンサー時代は、日本ダービーの実況を16年間担当。また、プロ野球実況中継などスポーツアナとして従事。熱狂的な阪神タイガースファンとしても知られる。

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