高速決着にはならない
例年の初秋の中山だと、1分31秒台になっても不思議ない高速のマイル戦だが、今年はずっと同じAコースで行われてきた新潟の7週目。内側の芝は少し消耗しているように映る。
また、飛ばす馬不在の組み合わせから、スローになる可能性が高い。
あまり速いタイムの結果ではないだろう。メンバー中の10頭が出走していた8月の「関屋記念」は、1分32秒5(前半46秒5-後半46秒0)の決着だったが、ペースと馬場状態から、速くとも1分33秒前後ではないかと推測される。
レース全体が高速決着ではなく、京都金杯1600mを、1分32秒5(自身は59秒0-33秒5)で快勝したときと同じようなレースになるとみて、
エキストラエンドの巻き返しに期待したい。マイラーズCの3着(1分31秒9)が示すように、高速決着ではあそこまで。本質がスピード系のマイラーではないから、楽に追走できる流れでないと、後半の持続力と競り強さを生かした差し比べに持ち込めない。
ローエングリンの半弟だからマイラーだろうというのは、おそらく正しくない。ローエングリンは行きたがるシングスピール産駒とあって、菊花賞大敗のあと、途中からやむなく1600mを中心に活躍することになったが、スピードあふれるマイラーではなかった。典型的な欧州の中距離系のファミリー出身のこの兄弟、マイルはこなせるが、安田記念や、マイルCSに対応できるような圧倒的なスピード能力はないと思える。
開催が進み、心もち全体の時計がかかる平坦新潟の、長い直線での差し比べ。条件の揃った今回の舞台でこそ、勝負強さと、持続力ある切れを生かしたい。
前回はよそ見をしての出負け。基準外だから、ようやく特徴を理解した横山典弘騎手が理想だったが、好調三浦騎手なら、馬群に突っ込むようなレースをしてくれることだろう。
スローペース向きの切れる差し馬
サトノギャラントと、素晴らしい状態を誇る最大の伏兵
ブレイズアトレイルが相手本線。
良馬場に恵まれそうなので、
クラレント、
ショウナンアチーヴ、
サダムパテック、
エクセラントカーヴが押さえ。