ワンアンドに素直に◎!!そのワケは…/トレセン発秘話
◆手応え劣るも乗り込み十分
稽古と実戦でガラッと変わる馬がいる。トレセンではイレ込まないのに、競馬にいくとテンションが高くなる馬や、調教では恐ろしく攻め駆けするのに、レースにいくとズブくておっつけ通しになる馬などなど…。全然違うとまではいかないが、ダービー馬ワンアンドオンリーも稽古と実戦では微妙に違った面を見せるのだという。
「追い切りだと手綱を引っ張るところがなくて、おっつけておっつけて、同じペースでずっと走る感じ。ちょっとレースでのイメージと違うと思いますよ。それは先週追い切りに乗った(横山)ノリさんも言ってましたね」とは担当の甲斐助手。
テン乗りで稽古に乗るとイメージと違った動きをするため乗り手に戸惑いが生じてもおかしくないタイプということだ。
ここ2週、同じ相手(ダノンマックイン=古馬1000万下)と併せてともに手応えでは劣ったダービー馬。ともすると「?」がついてもおかしくはないのだが、先週の横山典、今週の小牧太と鞍上がともにこの馬に稽古で乗ったのが初めてだったという点を考慮する必要がある。
「いつも乗っている赤木(助手)さんなら分かっているんですが、テン乗りでは難しい面もあったと思います。もともと攻め駆けするタイプでもないですし、しっかり追い切れているので何の問題もないですよ。ここまでずっと順調にきたし、大丈夫じゃないですか」と甲斐助手。
ここまで坂路で4ハロン55秒を切る時計を計5本。世代の頂点に立った馬が順調に乗り込んで出走してきた以上、素直に◎にするのが正解だろう。
(栗東の坂路野郎・高岡功)