別定重量で詰めの甘さをカバー
連続9週目のAコース。傷みかけた芝は週中に回復してくれるものの、土曜日の午前中はともかく、日曜日の午後になると各馬ともに内ラチ沿い避けるようになる。馬場が荒れてきたとかではなく、だいぶタフな芝コンディションになった。時計差は少ないが、全体にパワーが求められる。
こんな馬場コンディション大歓迎は、ベテラン6歳の
マイネルラクリマ(父チーフベアハート)がその筆頭だろう。1800mにも、2000mにもライバルと互角以上の時計をもっているが、それは負けたとき。スピード血脈とされるが、本質が快速タイプではない。ファミリーはトランセンドなどで蘇ったスワップスが代表するアメリカ血統であり、代は経ても高い平坦コース適性と、パワーは受け継がれている。
父チーフベアハートは、その父系がさまざまに広がるダンチヒ系の中では、10ハロン前後を中心の少しタフな芝(カナダが主戦場)を得意にした中距離タイプ。
そっくりそのままの特徴を受け継いだのがマイネルラクリマであり、だから、七夕賞、福島記念などで好走している。新潟の外回りは歓迎とは言えないが、開催終盤の内回りは最高のコースだろう。父チーフベアハートは、たまたまだが、11ハロンで4戦3勝の記録がある。先週の今週だから、各馬のスパートは早まるだろうが、それでも好位から流れに合わせて、先行抜け出しを図るタイプ断然有利なのが、新潟の内回りである。
前回で見せた反応の悪さ、詰めの甘さは、58キロから2キロ減の56になる別定重量がカバーしてくれる。
大幅にパワーアップしている4歳
サトノノブレスと、立て直してきた
カレンブラックヒルが相手本線。サトノノブレスは早めにまくる形が取れる。カレンブラックヒルの評価は難しいが、一定ペースで流れる中距離向き型であり、毎日王冠を制した内容、天皇賞(秋)を1分57秒7で0秒4差の5着にがんばった中身から、左回り新潟の2200mは十分に守備範囲のはずである。速い流れの高速マイルよりずっと高い適性がありそうに思える。
平坦巧者
アロマティコ、さらに良くなった
クランモンタナ、前回不利の
ニューダイナスティは当然その次に買うが、イメージは合わないようでいて、1月のAJCCを0秒1差の5着に突っ込んだ
フラガラッハは、新潟内回りでも怖いところがある。ぜひ抑えたい。
神戸新聞杯は、ふつうはワンアンドオンリーか、上昇サトノアラジンから入るのが無難だが、ダービーの13着で一気に評価が下がっているハギノハイブリッドから入る。大跳びのフットワークから繰り出す切れ味は互角以上。連戦続きだったダービーはピーク過ぎだった。ベストが2000m-2400mと思える。