変則日程が終了し、やっと通常に戻れます。土曜、日曜を節目に動く仕事で、まるでレースに出走する馬のローテーションを踏んでいるような気分です。
そのリズムが異なることは、体調や意識にも変調を来すことがあり、いつもより神経を使うのです。
この寒中に働く馬たちも大変だと思いますが、それに係わる人間たちも、それが仕事とは言え、ご苦労なことと、互いにねぎらいの言葉を掛け合う今日この頃です。
とにかく寒い時期は、人も馬も体調がはっきりしないもので、無理はしたくないと思うもの。すでにそれなりの立場にある馬の場合、ここはゆっくりするというのが通常なのもわかります。発表される馬体重を見ても、いつもより増えていたり、なかなか減らないものが多く、それでいいのかとさえ思いたくなります。
しかし、だからと言って、無理をして故障させるわけにもいかず、恐らくは苦労していることでしょう。
ことに、春のクラシックやG1を目標とする3歳馬には、大変難しい時です。獲得賞金額の面で安全圏に入っておきたいですし、さりとて無理はさせたくない。その辺の兼ね合いを考えながらの調整が続きます。
それに、調教を積むと言っても、まだまだ育ち切っていない若い馬たちのこと、成長度に合わせていかなければなりません。
ワンチャンスの新馬戦を勝つことの意味は、かつてないくらい大きく、さらには、2勝目をあげて次へのステップに入る情況を、早く作っておかなければならず、500万下の条件戦はとても重要です。そこを勝たないことには、3月のクラシック前哨戦に参加できません。馬自体の成長度の問題はあっても、いつまでも悠長に構えていられない中、それでもゆとりを持たせたいという矛盾、これを乗り越えるしかありません。