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ジェンティルと初タッグ 戸崎圭の新鮮なひと言/トレセン発秘話

  • 2014年10月17日(金) 18時00分


◆「すごく賢いと感じました」

 テン乗りのジョッキーがその馬に稽古で初めてまたがった時、その乗り味、感触については非常に興味深いものがある。はたから見ていたイメージと実際乗った動きとの差異など、初騎乗だからこそ出てくる新鮮なひと言が時にサインになる。もちろん、それが一流馬になればなるほど興味は湧いてくる。

 秋華賞ウイーク真っ盛りの16日の栗東トレセン、その陰で再来週の11・2天皇賞・秋に出走するジェンティルドンナの2週前追い切りが戸崎圭騎乗で行われた。GI6勝の名牝とリーディングを爆走する名手の初めての邂逅…これは非常に興味深い。坂路で先導役は準オープンの3歳ベストルーラー。テンの1ハロンから14秒を切るラップで進み、全体的にしっかりと負荷をかける内容。2馬身後ろから追いかけたジェンティルドンナは、ゴール前で鞍上が軽く仕掛けた程度で楽々かわしてクビ差先着。4ハロン51.5-37.6-25.1-12.9秒をマークした。

 追い切り直後に戸崎圭の口から出てきた言葉は「すごく賢いと感じました」。その意味するところは「グーンと伸びるというより、馬がゴールをわかっている感じ。追い切りを馬がわかっていますね」。

 実はこのコメント、昨秋のジャパンC1週前追い切りで初めてムーアがジェンティルドンナにまたがった時に発した言葉とほぼ同じ。時折かかる面を見せるレースと違って、稽古では非常に乗りやすい同馬の姿は1年たっても変わらない。

「ズバぬけてぶっちぎるレースはしないというか、そのレースなりに強さを出している感じ」とこれまでの印象を語る戸崎圭は「でも、そういう馬が本当に強い馬だと思う。能力があるのはわかっているし、その力をどう引き出すか。今からワクワクしています」と続けた。名手がどんな騎乗を見せるか、2週後が楽しみだ。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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