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GI馬の上位独占? 他馬の食い込み?

  • 2014年11月11日(火) 12時00分


過去を振り返ってみるとGI馬どうしの決着というのは意外に成立しないもの…

 今週のエリザベス女王杯には3歳世代からも古馬からもそれぞれ複数のGI馬が出走し、充実のメンバー構成となっている。かつては3歳馬の参戦が少なかったこのレースも、すっかり3歳vs古馬の舞台として定着してきた。

 しかし、過去の結果を振り返ってみると、候補馬が多かったからといってGI馬どうしの決着というのは意外に成立しないものでもある。

 3歳馬からも古馬からもそれぞれ複数の中央GI馬が出走していた年を振り返ってみよう。

 最初に条件が満たされたのは01年。3、4歳から2頭ずつの計4頭が出走したが、馬券に絡んだのはティコティコタックだけでしかも3着。

 翌02年は3歳から3頭古馬から2頭が出走し1,3着はその中から出た。05年は3歳2頭古馬3頭でやはり1、3着馬がその中から。06年も2頭+2頭から1、3着馬が出た……と思ったらカワカミプリンセスの降着で2着馬のみとなっている。

 07年が唯一の上位独占例で、3頭+3頭の状況から3、4、6歳馬で1、2、3着。11年も上位独占なのだが、勝ち馬がカク外のスノーフェアリーなのでこれは同じようにカウントしてよいか微妙なところ。

 その前年である10年は2頭+3頭と頭数が揃っていたが、アパパネが3着したのみであとは馬券外。

 こうしてみると、GI馬がたくさんいても意外と上位独占まではいかず、3着ヌケどころか馬連レベルでも当たらない年が多い。ちなみに昨年は3歳馬が1頭だけだったのでこの中には入れていないが、GI馬5頭で勝ったメイショウマンボ以外は総崩れだった。

 豪華メンバーの年だが、だからこそそれ以外の切り口も忘れず探したいところである。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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