未来展望の広がるレースを
これまでより約1ヶ月遅くなった「デイリー杯2歳S」1600mは、先週、小倉2歳Sでは7着にとどまったセカンドテーブルが勝った「京王杯2歳S」、同じく小倉2歳Sで13着に失速したクールホタルビが勝った「ファンタジーS」とは様相が異なり、未来のクラシック候補に育つだろう素質馬がもう少し揃うかと思えたが、意外な少頭数になってしまった。
2歳戦の重賞整備が行われたが、過渡期になることになったのか、ちょっと盛り上がらない危険がある。今年の2歳重賞は、7月の「函館2歳S」から、前記の先週の重賞まで合計8レースが行われた。勝ったのは順に「4,3,5,15,4,9,14,11」番人気馬である。波乱歓迎、難解なレース歓迎ではあるが、先週は譲り合ったスローの逃げ切りと、譲り合ったスローからの先行抜け出しであり、自身の騎乗している馬に最初から自信はなく、あまり期待していないかのようなレースが連続した印象もある。
これで1600mのデイリー杯2歳Sまで互いにひかえ合う謙譲レースに陥るようだと、大変な盛り下がりである。ぜひ、未来展望の広がるレースになることを期待したい。
先行しても、差す形になってもOKの
アルマワイオリ(父マツリダゴッホ。祖母は阪神JFの勝ち馬スエヒロジョウオー)を中心に取ったが、さすがにムキになって買うような組み合わせではないから、出費はほどほどにとどめる。
今回も鋭い末脚が爆発
一方、「武蔵野S」は、実力馬の大半が先週の「みやこS」に出走してしまったものの、3歳馬から9歳馬までとてもひと筋縄ではいかない組み合わせ。当然、波乱含み。
確実にパワーアップしている5歳
ワイドバッハ(父アジュディケーティング)から入る。
もうすっかり古典の牝系に、アジュディミツオーなどの父として一時代を築いたアジュディケーティング(種牡馬登録のある今春は27歳だった)を父に持ち、母の父はスキャン(同じく今春は26歳)という興味あふれる配合。ただ、父アジュディケーティングも、母の父スキャンもきわめてタフで渋い成長力を誇るから、4歳時には一度500万条件にクラスが下がったワイドバッハは、あれから3勝して5歳の今春オープンに出世し、ここまで「4,3,2,7,2,1」着。下級条件時と異なり、オープンに上がってからは最大でも0秒6しか負けていない。
前回は東京ダート1400mを上がり35秒5で猛然と伸び、オープン初勝利。最近は1400m中心だが、ダート1800-1900mでも好走例があり、血統背景も短距離タイプというそれではない。本格化したいまなら、今回の1600mのほうが楽に追走できる公算大。オープンでの6戦、ダート1400mということもあるが、ペースを問わず、すべて後半3ハロンは「34秒台から35秒8以内」。短距離の差し馬のイメージが出来上がってしまったため、1600mの今回は人気薄だが、1600mでも変わらずの鋭い末脚が爆発する可能性が高い。ここならまず崩れないだろう人気の
エアハリファ本線に、ムーア騎乗のベテラン=
ゴールスキー、デキのいい
キョウワダッフィー以下、6-7点流したい。