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netkeiba

SS産駒が得意とするきさらぎ賞

  • 2004年02月09日(月) 19時00分
 クラシックロードの重賞にサンデーサイレンス産駒が出ているのはごく自然な光景だが、たとえSS産駒といっても、全てのレースで勝ちまくれるわけではない。得意なレースもあれば、不得意なレースもあるはずである。

 そこでふと思い立ったのが、「3歳限定重賞についてSS産駒のレース別成績を取ってみたら、どうなるのだろう?」という疑問である。

 思い立ったが吉日、というわけで、以下のような基準で調べてみた。
1.牡馬・セン馬のみが対象
2.夏・秋シーズンを含む3歳限定重賞が対象
3.施行条件が大きく変わったレース(京都新聞杯など)は変更の前後をともに含み、レース名ごとの集計とする。

 昨年までのトータルで、SS産駒の出走が10頭以上あったレースをその連対率順に並べるとこういう結果になる。

レース名       [着度数]  連対率
きさらぎ賞    [4-2-0-6/12] 50.0%
弥生賞      [5-4-3-8/20] 45.0%
セントライト記念 [5-2-1-9/17] 41.2%
スプリングS   [4-2-2-7/15] 40.0%
ラジオたんぱ賞  [2-1-0-7/10] 30.0%
京成杯      [3-1-1-6/11] 36.4%
皐月賞      [5-4-1-19/29] 31.0%
神戸新聞杯    [1-4-3-9/17] 29.4%
ダービー     [5-4-1-25/35] 25.7%
共同通信杯    [1-1-1-7/10] 20.0%
青葉賞      [4-1-0-14/19] 26.3%
菊花賞      [3-3-1-28/35] 17.1%
京都新聞杯    [4-0-2-25/28] 12.9%

 実はきさらぎ賞が連対率ベースで最高なのである。サンプル数が12と少ないのは確かだが、それでも連対率が50%というのは高い数字だ。

 3歳重賞というのはローテ的な面から毎年一定の傾向がトレースされる面が強く、この類のデータはなかなか馬鹿にできないところがある。今回もブラックタイドやハーツクライといったSS産駒が登録しているが、全馬飛ぶというのは考えづらいということになる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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