清水牧場イチ押しのレッツゴードンキ/トレセン発秘話
◆レッツゴードンキの持つ「牧場との結びつき」
「なんか今年は社台の生産馬が少なくない?」
阪神JFに担当馬オーミアリスを出走させる堀添助手の弁だ。
当レースへの社台グループ生産馬の出走頭数は13年が7頭、12年は8頭、11年に至っては出走馬の半数にあたる9頭の大量出走を果たしていた。それが今年は確実に出走できる社台グループ生産馬はコートシャルマンただ1頭という状況。抽選対象を含めても4頭なのだから例年より極端に少ない。
07年以降の勝ち馬は全て社台グループの生産馬で、1〜3着を独占した昨年も含め、上位を社台系が占めることがほとんどというのが近年のこのレースの特徴だったのだが…。今年は例年とは趣の変わったレースになりそうだ。
そんな中、牧場との結びつきを強調するのがレッツゴードンキを管理する梅田智調教師だ。生産した清水牧場は「ダイタクヘリオスを生産した牧場で、親父(梅田康調教師)の時代からずっと世話になっているところ。今はもう亡くなってしまったけど、先代の場長は、親父の厩舎に来てよく酔っ払って寝ていたもんだよ(笑い)。俺が中学生の時に、生産馬の名前をつけさせてもらったこともあったっけな」と古くからの絆を懐かしそうに振り返る。
そんな縁のある牧場からこれだけのハイパフォーマンスを発揮できる馬が出てきたというのだからトレーナーとしても力が入らないわけがない。
「障害ではマジェスティバイオが大きいところを取っているけど、清水牧場の生産で平地のGI馬といったらダイタクヘリオス以来、出ていないんじゃないかな。そういう意味でもなんとかいい結果を出したいよね」
この手の馬はつい応援したくなってしまう。印はどうしたものか…。
(栗東の坂路野郎・高岡功)