2015年の中山金杯は7歳以上が多く、馬が長持ちするようになったことを象徴するような特別登録だ
中山金杯の登録を見て思うのが、高齢馬の多さである。明け4歳馬が2頭しか登録されていないのに対し、明け7歳馬は11頭。8歳9歳があわせて5頭いる。
7歳馬を「昔で言ったら8歳だよ」と言ってしまうのは昭和世代の戯言になったが、いずれにしても、馬が長持ちするようになったことを象徴するような特別登録だ。
問題は、馬券でどの程度期待できるのかである。
日本のハンデは上がりやすく下がりにくい。かつてどこかで結果を出してしまった馬は、持ちハンデを減らすまでにかなり時間がかかる。理屈で考えたら高齢馬は、「これから真価を発揮する若い馬」に対して不利のようにも思える。
そこで今回は、春競馬のハンデGIIIにおける年齢別成績をおさらいしてみた。距離や芝ダートを無視した乱暴な集計は以下の通り。
春競馬のハンデGIIIにおける年齢別成績
勝率・複勝率ではさすがに苦しいが、8歳まではたまに出る複穴の効果が無視できないという印象だ。ただ、7〜8歳馬の回収率はダート戦が支えており、芝ではちょっと苦しい。回収率は芝だと単55%・複73%、ダートは単131%・複286%でダートの稀な穴が全体の数値を整えている。
芝の場合、前走オープンで6着以下だった馬は単66%・複57%。5着以内だった馬だと単は32%で低くなるが複は105%となる。結局のところ、年齢はいっても前走時点でまだ走れることを示している馬が買えるということであり、ただアタマ勝負はできず2,3着でよしとするのが予想上のセオリーということになる。