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根岸Sは初心者が穴を当てやすいレース!?

  • 2015年01月30日(金) 18時00分


◆ロゴタイプは手を出しづらい

 根岸Sは比較的荒れやすいレースだが、「意外な馬が激走する」というよりは「前走着順が良かったわりに人気にならない」という馬が馬券のポイントになりやすい傾向にある。ある意味、初心者が穴馬券を射止めやすいレースかもしれない。

 人気になりそうなのはワイドバッハエアハリファだろうか。ワイドバッハは近走内容は十分だが、脚質に融通性のないところが問題だろう。これまで展開に恵まれることが多かったが、どこかで人気を裏切る可能性はあるタイプだ。もともと人気になりにくいタイプだった馬が、ここへきて人気急上昇というのも馬券的にはマイナス。穴党からすると差し遅れて欲しいと思いつつ、しかしなんだかんだで馬券圏内まで届いてきそう、という厄介な馬である。

 それに比べるとエアハリファのほうが脚質的には買いやすい。1400m実績が不足しているがオープンでの勝ち鞍もあるし、コースそのものの傾向としては1600mタイプが通用しやすい面がある。あとはテンに置かれず流れに乗れるかがポイントだ。

 人によって賛否が分かれそうなロゴタイプ。個人的見解は、馬券上の扱いということでは消しだ。リスクはファンも理解しているが、さりとて人気薄になるというわけではない。結果論で来た・来ないを語るのではなく、この臨戦過程である程度人気というのは事前の選択としては手を出しづらい。

 キョウワダッフィーはプロキオンSまでが完璧だっただけに、前走の内容が案外。外枠が響いたとはいえ、それにしても伸びなかった。消すには度胸がいるが、個人的には△あたりでお茶を濁したいところだ。

 ゴールスキーは脚質的にワイドバッハと重なるタイプ。ワイドバッハを積極的に買いたいという人は、この馬との軸2頭マルチを展開して、順番違いの高めを期待してもいいと思う。

 前走着順が良いのに人気が伸びない、という観点から注目したいのは、まずレーザーバレット。ハンデ戦のオープン特別を勝ってここで斤量増というのはいかにも損だが、それを言い出したら根岸Sで穴は取れない。

 サトノタイガーも面白そうな存在だ。前走はそれまでと全く違う内容での2着。距離延長が不安視されるかもしれないが、カペラSや旧ガーネットSからの距離延長は、ファンのイメージほどリスクにはなってこなかった。同じカク地のジョーメテオは昨年6着なので良くも悪くも相場観があるが、こちらは未知の部分が大きいぶん、馬券圏内以上を期待したくなる。ポアゾンブラックあたりも含めて、地方も見ているファンが得をするような馬券が出てほしいものだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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