ディープインパクト産駒にとって厄介な結果になっている共同通信杯
今週は共同通信杯。いよいよクラシックの足音がかすかに聞こえてきたという時期だ。
今年の共同通信杯には、ディープインパクト産駒が5頭登録してきている。新馬を勝ちたての馬や連勝馬、重賞実績のある馬といった顔ぶれで、そのいずれかを本命にする予定のファンも多いことだろう。
ところが共同通信杯におけるディープインパクト産駒は、これまでのところなかなか厄介な結果になっている。
馬券に絡まないというわけではない。これまでの着度数は[0-2-4-8]。勝ってはいないが複勝率は42.9%あり、複勝回収率も117%だ。1着が取れていないのは、このくらいの試行頭数なら「たまたま」で片付けることもできるだろう。
ただ、このレースで1番人気になった3頭のうち、馬券に絡んだのはディープブリランテだけで、ダノンバラードとラウンドワールドは着外に飛んでいる。一方で一昨年のマイネルストラーノが9番人気で3着しており(複勝配当750円)、これが複勝回収率を整えている。
もうひとつ不思議なのは、関東馬と関西馬のバランスだ。関東馬が[0-1-3-3]で関西馬が[0-1-1-5]。いまの時代、良質のディープインパクト産駒は関西により多く入っているはずで、そのわりにこのバランスというのは自然ではない。
これが本当に関係あるかは分からないが、ひとつだけヒントを思い当たるとしたら「初東上」だ。馬券に絡んだ2頭の関西馬、ディープブリランテとサトノアラジンは東スポ杯で東上を経験していた。残り5頭は「輸送して東京・中山」というのは始めての形であった。
ディープブリランテは初東上の東スポ杯を勝っているわけだし、これが決定的な理由とは言えないだろう。ただ、無理にでも根拠を見出そうとしたら、思いつくのはこのくらいである。ちなみに今年は関西のディープ3頭のうち、東上経験を持つのはティルナノーグだけ。大敗が2度続いたが、今回は経験を生かせるだろうか。