◆関係者が語る強さ
共同通信杯にエントリーしている関東馬ドゥラメンテの名は栗東でも脅威の存在として広くとどろいている。同じく共同通信杯に出走させる某調教師は「前走と同じパフォーマンスをするならウチの馬が勝つのは難しい」と“泣き”を入れているし、「あの馬がダービーの最有力候補」とまで言い切る関係者もいる。
「確かにあの馬は強い」。藤岡調教師もドゥラメンテの強さを認める関係者の一人だ。管理馬ノースストームが前走のセントポーリア賞(4着)で激突し、その強さを“肌”で感じた。
「ウチのも含めて、あのレースで上位に来た馬はそんなに弱い馬ではない。オープンでもやれそうな馬ばかりだったんだ。そんなレベルの中でも、あの勝ち馬は1頭だけ脚が違っていた。今年の3歳は牝馬のルージュバックと牡馬のドゥラメンテ。この2頭はかなり強い馬だと思う」
共同通信杯にリアルスティールで臨む福永は、今回の舞台となる東京芝1800メートルのコース特性についてこう口にした。
「力のある馬で府中の1800メートルを走らないという馬はいない。要は力差がストレートに出る舞台。このコースで走ることで、現時点でどれだけやれるのかが測れる」
その言葉を借りれば、能力差がそのまま出やすい東京芝1800メートル=セントポーリア賞で見せたドゥラメンテの圧倒的なパフォーマンス(5馬身差圧勝)は能力が“ありのまま”に出た結果と言えるのかもしれない。
なかなかの好メンバーが集まった今年の共同通信杯だが、ドゥラメンテの出走に正式なゴーサインが出たいま、それこそクラシックに向けて最重要レースとなる。(栗東の坂路野郎・高岡功)