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“遠征マニア”ラングレー重賞初Vへ/トレセン発秘話

  • 2015年02月20日(金) 18時00分


◆カイバ食いが良くなったラングレー

 関西馬なのに遠征競馬の連続で、地元開催で生の姿をほとんど見られない馬がごくたまにいる。2005〜07年にかけて活躍し、GIを3勝したアドマイヤムーンは現役17戦の中で西日本で走ったのは05年ラジオたんぱ杯2歳S(2着)、07年京都記念(1着)、宝塚記念(1着)のわずか3走だけだった。残りは全て関東か北海道か海外…年度代表馬に輝いたほどの名馬だったが、関西圏に住んでいて、この馬のレースを生で見られたファンはすごくラッキーだったことになる。

「初めての小倉がどうかって? この馬は今まで遠征競馬がほとんどで、輸送でかなり鍛えられてますからね。全く問題ないですよ」とは小倉大賞典(22日=小倉芝1800メートル)に担当馬ラングレーを出走させる廣岡助手の弁だ。

 この馬もかなりの“遠征マニア”。これまでの10戦で地元の関西圏で走ったのは昨春の阪神競馬場で行われた毎日杯(4着)のみ。ほかは東京6走、中山2走、新潟1走と全て前日輸送のレースを使っている。しかも「これまではカイバ食いがあまり安定せず、輸送中から絶食することも少なくなかった」とか。日本ダービーを目指していたA級素質馬の宿命とはいえ、これまでカイバ食いの不安を抱えつつ東京中心に遠征競馬をしてきたことになる。

 それが「今はだいぶ大人になってイライラしなくなりました。カイバ食いが良くなったのが大きいですね」。となれば、いよいよラングレーがその高いポテンシャルを発揮する絶好機。川田の騎乗停止で急きょ代役を探さなければいけなくなったのは痛かったが、即座に和田を押さえられたあたり、まだ流れは悪くない。小倉大賞典はハンデ54キロも味方にラングレーがいよいよ重賞Vを決める時だとみている。
 (栗東の坂路野郎・高岡功)

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