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阪急杯出走馬の前走クラス

  • 2015年02月24日(火) 12時00分


GIIIならば前走オープン特別組や前走準オープン組でも通用しそうに思えるが…

 いまさら言うまでもなく、阪急杯はGIII競走。重賞の中では最もグレードが低いだけに、前走オープン特別組や場合によっては前走準オープン組でも通用しそうに思える。

 しかし、実際には前走重賞組でないと苦しい。まだ1200m戦だった05年も含め、阪急杯における前走オープン特別組は[0-0-0-28]。準オープン組は[0-1-1-12]と2頭馬券に絡んでいるが、該当馬であるコスモシンドラーは2連勝中、ドラゴンファングは3連勝中だった。そのくらいの勢いがないと苦しいということになる。

 格下組が来ないという話だから当たり前というか情報価値が無いように思えるかもしれないが、芝1000〜1600mの古馬GIIIで05年以降前走オープン特別組が馬券に絡んでいないのは阪急杯だけである。着度数で次に少ないのは「GIII時代のセントウルS」で[1-1-1-4]。施行条件が変わっていないレースでいちばん馬券に絡んでいない関屋記念でも[1-1-7-50]となっている。

 準オープン組が勝っていないのも、条件に該当するレース17レースのうち6レースだけ。その6レース中には施行条件が変わって間もなく、前走準オープン組がのべ3頭しかいない中京記念が含まれているので実質5レースだ。

 面白いことに、阪急杯では前走GI組も[0-0-1-11]と苦戦している。こちらは休み明けとも関連がありそうだが、結果として阪急杯の好走馬はほとんどが前走GII組かGIII組ということになる。

 今年は登録33頭のうち前走GI組はダノンシャークだけだが、オープン特別組は14頭いる。それを嫌うことが「節約打法」としてどれだけ有意義かどうかは人気が出てみないと分からないが、前走重賞組と2択3択を考えるような馬券では、思い出してもいいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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