超高馬と超安馬が同居する弥生賞、高馬ほど過剰人気になるのか!?
今回は馬券の実効性がどこまであるか怪しい、余興的な話になってしまうがご容赦いただきたい。
弥生賞の想定を見ていたら、超高馬と超安馬が同居していることに気付いた。トーセンバジルは1億4175万円でこの世代4位の高馬。一方グァンチャーレは210万円で、16歳世代以降の中央平地重賞勝ち馬で安いほうから3位タイ(クリノスターオーが157.5万円、クールホタルビが189万円)だ。
馬券を買うときファンがセール価格を意識することはないだろうが、高馬のほうがある程度のブランド力は持っている。また、POGなどを通じてファンが多いはずだ。となると、高馬ほど馬券で過剰人気になるのでは!? と考えてみた。
過去10世代+現3歳世代ということで3〜13歳世代を対象に見てみよう。レースとしては成績が十分に蓄積される前の時期、3歳6月までとする。
グァンチャーレの前後の価格帯、105〜324万円(数字が半端なのは消費税のため)は、対象期間全体の回収率が単58%・複68%。一方で1億円以上馬は単73%・複82%。ブランド仮説とは逆に、高馬のほうが良い。
ただ、安馬は単純に弱すぎる=本来中央入るレベルにない馬が足を引っ張っている面もあるはずだ。そこで、新馬・未勝利にその類の馬が多いと過程し、500万条件以上に限定すると……単69%・複68%。単がやや上がったがほぼ同等だ。ちなみに1億円以上馬で500万条件以上だと、単55%・複84%。こちらは単がぐっと下がったが、指標としてより頼りになる複は微増だ。勝率や複勝率にだいぶ差があることを考えると、高馬組が優勢。使われるほどに高馬のほうが血統的ポテンシャルを発揮する一方、過剰人気はしなくなっているのかもしれない。
しかし、「値段で不必要なブランド力がつく」という現象も多少はある。セール価格5250〜9999万円(本体価格5000万円以上かつ税込みでも1億円未満)は当該期間の回収率が単90%・複95%。勝率・複勝率は億超えチームとほとんど変わらない。このあたりが「潜在能力があり、かつ無駄に人気しない」という、一番良いグループかもしれない。
今回の弥生賞だとサトノクラウンがこのグループに入る……が、それと「サトノクラウンが来る」という話はイコールではないのでそこはご承知おきを。