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フィリーズレビュー出走馬を路線別に分析!

  • 2015年03月13日(金) 18時01分


◆クイーンズリングは悩ましい

 フィリーズレビューは阪神JF組とエルフィンS組が強いレースで、前走条件戦組はかなり苦戦している。ただ今年はエルフィンS組がかなり手薄なだけに、阪神JF組を重視すべきというのが私の見解だ。

 その阪神JF組ではムーンエクスプレスが当時の最先着馬ということになる。12番人気での4着だったがファンタジーSでも掲示板に来ているし、ここでは格上的存在。前に行ける脚質も合うし、1400mへの距離短縮もプラスのはず。本番で通用するスケール感は無いが、トライアルでなら馬券になる。

 阪神JFで6着だったのがスマートプラネット。ワンカラット、アイムユアーズ、スピードリッパーと、3頭の連対馬を出しているファルブラヴ産駒というのはなによりの強調材料。逃げも視野に入る馬というのもこのレースでは良い。正直、クイーンCを使っていなければもっと自信を持てるのだが、その一方で前走の12着が人気を押し下げてくれる効果もある。

 阪神JF当時いちばん人気があったのは当時3番人気のコートシャルマン。フェアリーS僅差の4着から見ても、GII、GIIIレベルでは足りるはず。血統だけを見ると若干違和感はあるが、成績上は1400mに戻ることもプラスとなる。

 阪神JFを使った組で1400m戻りがプラスになりそうな馬には他にクールホタルビダノングラシアスがいる。このあたりは差し競馬になりそうだから、あとは展開待ちか。積極的には狙えないが、ヒモ馬の選択肢にはなる。

 レオパルディナも距離短縮はプラスではあるのだが、本人のベストが1200mという可能性はある。ファンタジーSで先着された馬が4頭いることを考えると、ある程度の人気薄にならないと馬券上の妙味はない。

 一方、今回は別路線組が人気になりそうでもあり、そこが悩ましいところだ。まずはクイーンズリングで、1番人気になる可能性もある。2戦2勝とミルコ・デムーロはもちろん魅力だが、初のオープン、距離短縮で初距離というリスクがあるのに人気というのは、馬券的にはおいしくない。ここをあっさり突破するようだと本番でもリアルな選択肢になってくるが、ここは押さえの△あたりでお茶をにごしたい。

 ラッフォルツァートも前走500万条件で、今回ある程度人気。ただしこちらは紅梅S2着という物差しがあるのでクイーンズリングよりも買いやすい。しかも当時はコンテッサトゥーレと僅差。コンテッサトゥーレはチューリップ賞6着だったが、距離延長+馬場が渋ったこと+相手関係の違いを考慮すれば、この馬は十分ここで買える。1400mにこだわっている点も良い。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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