ゴールドシップの扱いについて参考になるかもしれない過去の事例
今週の阪神大賞典にはゴールドシップが出走してくる。現役最強である可能性を秘めた一方、現役最大級の裏切り(馬券上の)を仕掛けてくることもある同馬。まして今回はAJC杯で単勝1.3倍の1番人気に推されながら7着と大敗した直後。扱いを悩んでいる人は多いことだろう。
果たして今回、ゴールドシップは来るのか来ないのか。正直、「分からない」としか言いようがない。参考になるかもしれない過去の事例を紹介するしかない。
平成以降、ハンデ戦を除く古馬の平地GII戦(ダートも含む)で、単勝1倍台の馬が6着以下に敗れたケースは、先のAJC杯を含めて18例しかない。そのうち89年阪神大賞典のスルーオダイナは2位入線失格なので、これは除外する。
それらの馬たちが次走でどうだったか。大敗したレースが最終戦になった馬や海外だった馬を除くと、[5-1-1-7]。マイネルラヴのスプリンターズS(7番人気1着)が含まれるため、回収率は単406%・複125%と高い。
となると、「今回のゴールドシップは逆の逆で、買いだ!」と考えることもできる。ただ、先述した「大敗後の好走例」はGIが中心。GIが[4-1-0-3]に対してGII以下は[1-0-1-4]。つまり、GIに向けて調整途上だったため大敗したケースは次走のGIで巻き返してくるが、その他のケースは引き続き危険と考えることもできる。
で、今回はどうなのか? という質問にはお答えできない。ゴールドシップは、自己責任でしか取捨できない馬である。
サンプル数を増やすため、起点を「単勝1倍台で4着以下」とすると、該当例は29頭。その次走は[8-3-2-12]で回収率は単255%・複107%。うち、次走がGIは[5-3-0-7]で回収率は単367%・複125%。GI以外は[3-0-2-5]で単87%・複80%。ちなみにゴールドシップは、大敗後のGIという形で13年のJCを大敗している(15着)。どうにもこうにも、馬券上の扱いが難しい馬である。