傾向がハッキリしている桜花賞に比べどの臨戦過程が良いとは言えない皐月賞
既に終了した桜花賞は、チューリップ賞組の1、2、3着となった。ステップレースとしてはチューリップ賞>フィリーズレビューという傾向があるので、超スローの特殊な競馬にしては落ち着くべきところに落ち着いたとも言える。
一方で皐月賞は、どの臨戦過程が良いとは言えないレースである。過去10年を振り返っても、弥生賞組が[3-4-4-32]、スプリングS組が[4-2-1-46]、若葉S組が[1-4-2-17]、共同通信杯から間隔を開けてきた組が[2-0-2-5]といった具合だ。単純に率で取ると共同通信杯組だが、サンプル数はいちばん少ない。さらに今年のドゥラメンテは一時皐月賞は賞金面から出走不足だろうと考え、ダービーに気持ちを切り替えていた時期もあった。最初から狙っての直行とはちょっとニュアンスが違う。
もうひとつ皐月賞が難しいのは、特定の組が1〜3着を独占したり、3着以内に2頭入るようなケースが少ないことだ。展開等により特定の適性を持った馬が上位独占した、というような説明がつきづらいのだ。
ここから先の話はコース改修や施行場・時期などを無視して進めるが、過去20年まで広げたとしても、
・弥生賞組→1〜3着独占2回、3着以内に2頭4回、1頭のみ10回
・スプリングS組→1〜3着独占なし、3着以内に2頭2回、1頭のみ10回
・若葉S組→1〜3着独占1回、3着以内に2頭1回、1頭のみ9回
・共同通信杯組→1〜3着独占なし、3着以内に2頭なし、1頭のみ5回
となる。若葉Sの上位独占と3着以内に2頭はそれぞれ97年と95年で古い地層のものであり、最近は単発ばかりだ。
こうして見ると、弥生賞にはまだ複数頭来る可能性が見てとれるが、同組が1頭のみということも十分考えられ、そうなると結果として完全な混成部隊が出来上がる可能性も低くはない。
今年は登録時点で弥生賞組が8頭(うち1頭は回避予定)、スプリングS組が4頭、若葉S組2頭、共同通信杯組1頭。この比率からも、複数が絡むとしたら弥生賞だろう。これを3連複のフォーメーションに置き換えると、
1段目→弥生賞組から買いたい馬を2頭
2段目→スプリングS、若葉S、共同通信杯組の中で一番買いたい馬を1頭だけ
3段目→1段目の馬を含め、全18頭の中から買いたい馬を自由に
となる。◎○▲式の予想とは違う手法だが、これだと3連複でも点数がかなりすっきりまとまる。3段目に7頭入れても、1段目の2頭を両方含めての7頭なら11点で済む。