▲「青写真通りにはいかなかった」という遠征の評価と、外国人騎手の起用について語る
海外で乗ることにはやはり興味がある
アメリカでのトータルの成績は、2度のGI騎乗を含め、61戦1勝。決して満足はしていないが、「突然ポッと行った割りには、よく乗せてもらえたな」というのが正直な気持ちだ。ただ、技術的な向上には収穫があり、自信にもなった一方で、やはり後半にきて尻すぼみになってしまったことには落ち込んだ。帰国時の自分を振り返れば、“意気消沈”という言葉がピッタリだ。
日本で全国リーディングを獲った自分が、アメリカでどれだけやれるのか──それを知りたくて敢行した遠征だったが、結果的に自分は、まだ通用しなかったということだ。
そんななか、唯一の救いとなったのは、帰国時にエージェントが「アメリカで腰を据えてやらないか? 今回はダメだったけど、祐一なら3年でトップ3に入れてみせる。その自信もある。だから一緒にやっていかないか?」と言ってくれたこと。人柄も頭も良く、すごく仕事のできるエージェントが、最後にそう言って熱心に誘ってくれた。「考えておきます」と曖昧な返事をしたけれど、意気消沈していた自分としては、すごくうれしかった。
エージェントの最後の言葉、それから一時でもパトリック・ヴィアンコーネが自分を認めてくれたこと──青写真通りにはいかなかったアメリカ遠征だが、今は行ってよかったと心から思う。
「もう一度、アメリカに行きたいか」と問われれば、