
▲4着に終わったダービー、レース直前の作戦と結果を受けての心境を語る
戦い方は2つに一つだった
2番人気の支持を受け、自分としても大きな手応えを持って挑んだ第82回日本ダービー。結果、馬券圏外の4着に敗れてしまったこと…、本当に申し訳なく思っている。
報道された通り、その後、レース中に骨折していたことがわかった。パドックや返し馬はもちろん、レース中もとくに違和感は感じなかったが、馬には確実に痛みがあったはず。そう考えると、痛がる素振りを見せることもなく、最後まで本当によく頑張ってくれたと思う。
皐月賞のように好位から早めに抜け出しを図るか、あるいは中団で脚をタメて、最後に切れ味を引き出すか──戦い方は2つに一つだったが、レース前に矢作先生には、「中団くらいから行って、最後の脚を生かす競馬をしようと思います」と伝えてあった。ライバルのドゥラメンテは、スタート次第でどんな競馬をするかわからない。ただ、舞台は東京の2400mであり、最後の最後に切れる脚を使わせることでしか勝負できないんじゃないかという思いがあった。
その腹が決まったのが返し馬。調教で感じたような“弾むような返し馬”ができればいいなと思っていたが、正直、そこまでの感触は得られなかった。
まだ前のめりに走るところがあり、こういったタイプは、コーナー4つのコースで先行させると得てして脚がタマりにくい。「正攻法で行ったら、最後に失速してしまうかも…」と感じさせる走りであり、やはり、今日のところはいつもより後ろからタメていくのがベストだと判断した。