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函館スプリントSと枠順

  • 2015年06月16日(火) 12時00分


函館で過去10年行われた古馬のスプリント重賞の馬番別成績を見ると…

 ごく単純な予想ファクターながら、予想原稿を書く身にとって厄介なのが枠順である。

 専門紙の方などは進行スケジュール上、枠順を見てからシルシをつけられないことが多い。また私のようなライターでも、枠順どころか想定馬も定まらないタイミングで週刊誌等に原稿を書き、そこで推した馬をガラっと変えるわけにもいかず、そのまま引きずることがある。この場合、枠順は無視せざるをえない。

 そこで、函館スプリントSである。函館は過去10年のうち1年開催がなく、一方で札幌が無かった年にキーンランドCを肩代わりしている。結局、古馬のスプリント重賞は10回行われた。

 その馬番別成績を見ると……。

過去10年函館競馬場で行われた古馬スプリント重賞

過去10年函館競馬場で行われた古馬スプリント重賞の馬番別成績



 内寄りの枠を引いた馬は、3番枠のように穴馬(ガルボなど)を出しているか、2番枠のように勝率・複勝率が高いか、1番枠のように回収率も含めて全て高いか、となっている。

 外寄りの枠からもビーナスライン(06年13番人気1着)のような馬が出ているので内枠だけが買いというわけではないが、「内枠を気にするべき」ということは間違いない。

 ちなみにこれが函館2歳Sになると内枠からの優勝馬はほとんど出ていない(ストークアンドレイくらい)のだが、これは揉まれる経験の度合いと、開催タイミングによるものだろう。開幕週となった今年はますます内枠馬に期待したいし、そこに先行力のある馬が入ればなおさらだ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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