◆次世代のPOGに繋がるセレクトセール1歳セッションを振り返ってみる
このコラムは本来2歳馬が対象になるものだが、今回はタイミングがタイミングなので、セレクトセール1歳セッションを振り返ってみようと思う。次世代のPOGに繋がる馬たちだ。
高いところはあちこち報道されているので、個人的に注目していたところを価格と関係なく何頭かご紹介する。
ステイゴールド×シャピーラ(牡)はボリュームの一方で歩きに柔らかさもあり、化ければ超大物。気性をどうプラスに転じていけるかではないかと思う。
ダイワメジャー×エールスタンス(牡)も歩くとほれぼれさせられる動き。距離に限界はあるだろうが、馬自体のレベルは高いと見る。
ディープインパクト×サラフィナ(牡)は分かりやすい良血馬だが、馬のデキもいい。社台ファームのディープで1頭選ぶなら素直にこれだと思う。
ブラックタイド×ドリームスケイプ(牝)はボリュームがあって全体のシルエットには好き嫌いがあるだろうが、やはり歩きがいい。しかしブラックタイド牝馬が2500万円いくとは……。
ハーツクライ×トゥーピー(牡)はやや小さいが身のこなしにセンスを感じる。配合趣旨は違うが上と同様に期待。
ゼンノロブロイ×レジェンドトレイル(牝)は大型牝馬だが、リスクのあるタイプではなくむしろ堅実そう。
ディープブリランテ×プンティラ(牡)は手先が軟らかく馬体そのものも柔軟。
ルーラーシップ×モンローブロンド(牡)は個人的にディープインパクト産駒の高額馬にもひけをとらないと思っている一頭。
最後にセールそのものの総括として、今年のセレクト初日はとにかく活況だった。毎年高い高いと言われるセレクトセールだが、高い+隙が無いという状況で、それは売却率からもお分かりいただけると思う。これだけ売れてもまだ買えずじまいのバイヤーはおり、その資金は当歳セッションに向かうのか、セレクションセールに向かうのか、来年の千葉サラブレッドセールに向かうのか……その流れも注目したい。