今回もユーザーからいただいた質問にひとつひとつ丁寧に答えてくれました。
『小牧騎手が思う“賢い馬”とは!?』『アサカディフィートで小倉大賞典を勝ったとき、勝利ジョッキーインタビューで不機嫌だったのはなぜ?』『禁酒・禁煙は成績にどう結び付く?』などなど、今回もユーザーからの質問が盛りだくさん。今回もひとつひとつ丁寧に答えてくれました。
(取材・文/不破由妃子)
ゴールドシップは“賢い馬”の最たる例や
──今回もユーザーからたくさんの質問が届いてまして、まずは「小牧さんはレース後のコメントなどで“賢い馬”という表現を使うことがよくありますが、どういうところを見てそう思うのでしょうか。今までに賢いと思った馬を何頭か教えてください」というものです。
小牧 よく(賢いという表現を)使うかな? まぁ基本的に馬を褒めるようにしてるからね。賢い馬といって、やっぱり真っ先に思い出されるのはローズキングダムやね。とにかく順応性が高くて乗りやすかった。
──賢いイコール、乗りやすいということですか?
小牧 それもあるね。ただ、ゲートで暴れたり、真面目に走らなかったりする馬は、“賢い”のはではなく“ズル賢い”。実際はそういう馬のほうが多い気がするね。走りたくないから、そうやって意思表示するわけで。だから、“賢い”っていう意味には逆もあるね。
── 一度ズル賢さを身に付けてしまうと、なかなか直らないものですか?
小牧 そうやねぇ。結局、走るのが嫌なんですわ。だから、頭がいい馬は真面目に走らない。
──以前、安藤勝己さんが、「走る馬に賢い馬は少ない」とおっしゃっていました。だから一生懸命走ると。
小牧 うん、そう思う。一生懸命走るから、時に故障してしまったりする。ズル賢い馬は故障することが少ないと思うよ。
──じゃあ、本気を出したらどの馬が一番強いのか、実際のところはわかりませんね。
小牧 わからんね。そうそう、ゴールドシップなんかズル賢い馬の最たる例やろ。ゲートに入りたくないから入らない、嫌だから暴れるわけで。昔から、芦毛にはズル賢い馬が多いような気がするね。アラブもようけおったけど。
──続いては、「いつも興味深く読ませていただいています。うろ覚えで申し訳ないんですが、確か2007年の小倉大賞典をアサカディフィートで勝ったとき、勝利ジョッキーインタビューで小牧さんがひどくご立腹で、あんな小牧さんを見たのはそのときが最初で最後なのですが、一体何が原因だったのでしょうか?」という質問です。
小牧 僕、怒ってた? ……知らん(笑)。忘れたわ。すごくうれしかった記憶しかないなぁ。
──質問の続きで、「騎乗しているなかで何かあったのでは…と、僕自身は推測しているのですが」とのことです。
小牧 ん〜、何もなかったと思うよ。ゲートをうまく出て、大外を回って勝ったのは覚えているけど。怒ってたかぁ…わからんね。全然覚えてない。なんかインタビュアーの質問がおかしかったんでしょう。「この人、何言ってんやろ?」みたいな。
──その可能性が濃厚ですね。ちなみに、勝利ジョッキーインタビューでイラッとした記憶はありますか?
小牧 いやぁ、ないねぇ。勝ったあとやから、基本的には気分がいいもん。
──続いては、「小牧さんはお酒が大好きなようですが、禁酒・禁煙は成績向上に結び付くと思いますか?」という質問です。
小牧 あ、そういえば、最近また禁酒日を設けました。といっても、木曜日だけやけど(笑)。でも、金曜、土曜もチューハイを1本しか飲んでない。でもね、飲まんと寝れん(笑)。調整ルームではだいたい9時には寝るのに、この前なんか11時くらいまでゴロゴロしながらお笑い番組を観てしまった。いつもだったら、11時まで起きていられないのにね。
──ここにきて禁酒日や減酒日を設けたのはなぜですか?
小牧 あまりにも体重が重たいからや(笑)。確かに体重は落ちやすくなったと思う。それは実感してるよ。あと、飲まないとやっぱり体調はいいね。とはいえ、タバコはきっぱり止めたけど、吸うてても吸うてなくても、お酒を飲んでも飲まなくても、僕の場合はそれ自体が成績に影響することはないです。飲みすぎた翌日でも勝つときは勝つもんね(笑)。
飲みすぎた翌日でも勝つときは勝つもんね(笑)
【次回の太論は!?】
次回は7月後半からのレース回顧です。ベストレース、ワーストレースをじっくりと振り返りつつ、最新の小牧騎手情報をお届けします。札幌記念の回顧も!