◆格上タイプが安定も セントウルSでは夏を休養にあてた格上タイプが安定していることは安定しているのだが、一方でなぜか勝ち切れない面もある。過去10年のうち9回はいまでいうサマースプリントシリーズのレースから勝ち馬が出ているので、アタマ付けで買うにはその中から候補を探すことになる。いちばん多く勝ち馬を出しているのは北九州記念だが勝率として高いわけではなく、しかも前走着順や前走人気では選びにくいので難しいところだ。
難しいといえば、今回人気が予想される
ウリウリの扱いも難しい。これまでのところCBC賞組はセントウルSでさっぱりなのだが、ウリウリの場合は中京の路面をあっさりこなしたことのほうが個人的には驚きだった。阪神のほうが安心感はあるが、あとは差しが届く展開になるかどうか。後に記すように、牝馬ゆえ斤量面でのアドバンテージはある。
ストレイトガールは典型的な格上タイプ。どの馬が強いと言われたらこの馬だが、このタイプが勝ち切れないのがセントウルS。しかもこの馬の場合は脚質リスクがある。レースの傾向に従って、敢えての2,3着付けでいきたい。
ハクサンムーンもGIタイトルこそないが格上タイプ。一昨年にはこのレースを勝っているが、当時はアイビスSDからのローテだった。脚質的なリスクは少ないのだがこのところ1着を取れていないこともあるし、こちらも2,3着までの前提でいきたい。
リトルゲルダはアイビスSDがまずまずの内容。このコースで2戦2勝という強調材料もある。しかし一番良かったころに比べるとやはり完全に戻ったとまでは言えない。アイビスSDからここというローテ自体は良いものなのだが、それを利して復活へのきっかけを作れるかどうか。
バーバラは北九州記念組の最先着馬だが、当時の1〜3着馬が不在では、今回はこのグループの価値そのものに疑問符がつく。当時の1〜4番人気もいないので北九州記念組を買うとしたらこの馬か
ミッキーラブソングなのだが、いずれもシルシでいうと△の扱いでいきたい。
人気薄馬に一発を期待するとしたら
ルチャドルアスール。ハクサンムーンが以前ほどハナにこだわらなくなっているので、主張すれば逃げられる可能性がある。オープン特別で勝ち切れない馬を別定GIIで狙うのは厳しいものがあるが、逃げ馬というのは理屈抜きの穴を出すこともある存在だ。
他に波乱があるとしたら
アクティブミノル、
マテンロウハピネスの3歳勢だろうか。古馬のスプリント重賞は、年齢やセックスアローワンスといった理屈と関係なく斤量の絶対値が軽い馬が激走することもある。3歳牡馬2頭や
ホウライアキコなど牝馬で54キロの馬たちには少し注意しておきたい。