ほぼ満足のいく状態に戻れるのではないか
最近では珍しくないが、牝馬が4頭も出走してきた。牝馬が秋のG1シリーズの始動戦に相当するオールカマーを制すると、1997年の3歳牝馬メジロドーベル以来、18年ぶりになるという。きょう日曜はそのメジロドーベル(父メジロライアン)を祖母にもつ3歳牡馬マッサビエル(父ハービンジャー)が、神戸新聞杯に出走する。
今春3月の中山記念で、牝馬
ヌーヴォレコルトに、内から差された不振、スランプ状態の5歳
ロゴタイプの復活に期待したい。
皐月賞を1分58秒0のレコードで制して以降、【0-2-1-8】の不振だが、早熟性が出ているわけでも、能力のカベに当たっているわけでもなく、心身ともにもうひとつピリッとしないようなところがある。父方のシングスピールにも、産駒のローエングリンにも、祖母の父リズンスター(父セクレタリアト)にも、素直で解りやすい種牡馬ではないようなところがあるから、難しい種牡馬の組み合わせによる、なんとなく完調になりにくいタイプなのかもしれない。
だが、今回の約半年間の休養で、古馬だから身体つきに大きな変化はなくても、柔軟性が戻り、動きが柔らかくなった印象がある。これで、当日に気合が充実してくるなら、皐月賞当時はともかく、ほぼ満足のいく状態に戻れるのではないかと考えたい。
ヌーヴォレコルトにインから差された中山記念は、態勢とすると、必勝パターンに持ち込みながら、気力が伴わずに屈したが、同じような形になるなら、今回は負担重量も中山記念から1キロ縮まって2キロ差だけ。しのぎ切れるはずである。
中山コースは、通算【3-2-1-0】。ミルコ・デムーロ騎手とは3戦3勝。休み明けが堪えるタイプではなく、今回は反撃の絶好のチャンスだ。父ローエングリンも、何度も何度も立ち直って勝っている。
ローエングリンの種付け頭数は、08年から順に、「95、71、55、46、30、176、112」と推移して、今年15年は、「64頭」。ロゴタイプ、ゴットフリート(きょう日曜の中山10Rに出走)などが脚光を浴びた2013年には、ローエングリンらしくない「176頭」もの交配をこなしている。その年の産駒が2歳になってデビューするのは、来年。
種牡馬ローエングリンの真価が問われることになる。ロゴタイプ、ゴットフリートは、スランプを続けている場合ではない。
ヌーヴォレコルト、Cコースに変わって強気に出そうな
マイネルミラノが相手の本線。穴は、気配のいい
マイネルフロストだろう。