時計の速くなるダート大歓迎
人気でも3歳の上がり馬
ダノンリバティ(父キングカメハメハ)が、このトップクラス相手に勝ち負けに持ち込み、さらに評価を上げるはずである。
死角は、全成績【2-3-0-5】の好走5回がすべて1800mに集中し、2000m以上では【0-0-0-4】。1度も連対がないこと。だが、ここは初ダートの
トウケイヘイロー58キロが行きたいくらいで、有力馬の実際のペースはスローに近いはずだ。
また、木〜金曜日の雨の影響を受けて、走りやすいヤヤ重に近いダートコンディションが予測される。ダノンリバティは他の有力馬より軽い負担重量55キロ。
厳しい流れの、かつパサパサのダートだとスタミナ不安を考慮しなければならないが、走りやすい馬場でスロー。2000mをこなし、追っての切れがフルに生きる。
2走前のレパードSは、初ダートが重賞とあって、砂を被らない外に回り、なおかつ早め早めにスパートできる好位追走となったが、もうダートも3戦目。相手の出方しだいでは追っての味が生きるよう、少し控えて進む作戦もとれる。前回は渋馬場で1800mを「1分49秒5」。もともと芝のオープンで好走していた馬だから、時計の速くなるダート大歓迎である。
スカーレットインク一族の出身で、ダイワメジャー、ダイワスカーレットが代表する、芝向きの活躍馬が多いスカーレットブーケの枝ではなく、ダノンリバティの属するのは、ヴァーミリアン、ソリタリーキング、サカラートなどが代表するダート向きのスカーレットレディの分枝。そこに父は現代を代表するダートチャンピオン種牡馬キングカメハメハである。55キロとはいえ、58キロ以上の
ニホンピロアワーズ、
ナムラビクター、57キロの
マルカプレジオなどをいきなり倒すのはふつうの3歳のダート巧者では至難だが、この血統背景なら大丈夫だろう。これから成長する。
負坦重量と、目下の状態、上がりの速い時計の勝負を考え、マルカプレジオ、
ランウェイワルツ(この馬は、調教は僚馬ダノンリバティに引き離されたが、実戦のダートは別)、
アウォーディーが妙味ある本線か。