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【ユーイチの眼】『人気のない馬を好走させるには』

  • 2015年10月07日(水) 18時01分

2年振りに2ケタ人気馬で勝利


 少し前の話になるが、9月12日の阪神10R(鳥取特別)を11番人気のスリータイタンで勝利した。編集部調べによると、2ケタ人気馬での勝利は2年振りだとか(2013年9月17日・阪神2R・2歳未勝利・ラグタイム)。

 人気馬で勝つことは、時として想像以上に難しく、ゴールした瞬間は安堵を伴った達成感でいっぱいになるが、人気のない馬での好走もまた、それはそれで特別な達成感があるものだ。

祐言実行

▲鳥取特別を勝ったスリータイタン、11番人気での勝利


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 狙っていたレースであればなおさらで、たとえば8月30日、キーンランドCのトーホウアマポーラ(9番人気2着)。もともと力がある馬だし、あそこまでいったら勝ちたかったが、読み通りにハマったレースでもあった。

 もともとどんな競馬でもできる馬だったが、昨年の秋以降は、中団から伸び切れないレースが続いていた。そこへきて、今回が引退レースだと聞いていたので、無難に4、5番手から競馬をするよりも、“最後の一発を狙っていこう”と考えた。

 小回りでスローペースになると、外が動いて行ったときに内が動けず、結果的に内の馬の仕掛けが遅れ、追い込みが決まるケースがよくある。キーンランドCは、どう考えてもスローペースが予想され、枠順は大外、8枠16番。これはもう、後ろからジックリいこうと腹を決め、それがハマったというわけだ。

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祐言実行 / 福永祐一
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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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