---

◆結局中心はローズS組

　秋華賞は京都内回りだが、阪神外回りのローズSで好走した馬がそのまま好走する傾向が強い。また、全体を通じて逃げ・先行・差しの成績差が小さく、実質的には差し有利(差しにカテゴライズされる中には、ペースについていけないだけの馬も含まれるので)のレースともとれる。

　今年のローズSは追い込みタイプの1,2着。もともと差し決着の多いレースではあるが、その傾向がさらに強まった形だった。

　勝ったタッチングスピーチはご存知の通りPOGでかなり人気になった馬で、やっと素質開花という印象。春はローテーションに馬を合わせていくような形になってしまったが、夏を越して自分のペースで使えたのが大きい。秋華賞はそれほどディープインパクト産駒が強いレースではないが、例年のパターンだとローズS好走馬は重視せざるをえない。

　ローズS2着のミッキークイーンはオークス勝ちもあり格の面では間違いのない存在。唯一の問題が位置取り。ローズS1〜3着馬の中では道中の位置がいちばん後ろになるかもしれないし、そうなるとさすがに差し遅れの可能性も出てくる。

　逆にトーセンビクトリーはここまで触れた3頭の中では位置取りが一番前になるだろう。前走は直線の長さ+展開で3着止まりだったが、コース替わりがプラスに働けばまだまだ逆転の余地はある。気になる点は、母が人気で大敗したレースということだろうか。

　レッツゴードンキは先行馬総崩れの中で4着に踏みとどまったあたり、やはり強い馬だ。コース替わりで今度こそ……と思いたいところだが、私自身阪神外回り→京都内回りを重く見すぎてこれまで秋華賞をハズしまくってきただけに、扱いは慎重にしたい。

　クイーンズリングは有力馬と同じ位置で競馬をしたら勝つのは難しい。鞍上がどのような策を練ってくるか次第だろう。ローズS掲示板外で1頭挙げるならディープジュエリー。秋華賞は大型馬が強いレースだが、今年は該当馬がほとんどおらず、当日もこの馬が馬体重では一番になるのではないだろうか。

　紫苑S組は昨年勝ち馬を出したものの、それまでの成績がひどい。個人的には今年は見送りでいく。それよりはオークスから間隔が開いての参戦となるが、ココロノアイあたりの巻き返しに期待したい。

　1000万条件勝ち馬というのも毎年穴人気になるが、今年のアスカビレンは成績に疵が多いし、既にチューリップ賞やフローラSに顔を出して負けている身。これも見送りたい。結局のところ、ローズSの好走馬をどういじるかということが予想の中心だと考える。