波乱の可能性は高い
「東京コースの長距離戦は荒れる」は、定説というより金言に近い。ふだんの2000m級では推し量れない、本当の意味でのスタミナ、底力が問われるからだろう。今年も多頭数のハンデ戦。波乱の可能性が高い。
強気に出るはずの
メイショウカドマツの、粘り腰に期待する。東京コースでは、2000mの精進湖特別を逃げ切り快勝したのがスタート。そのあと東京では、3400mのダイヤモンドSに挑戦。0秒4差の3着に好走してみせた。次は距離2400mの早春Sに出走すると、全体時計は平凡でも、少し渋い馬場を上がり35秒9で圧勝。前回、東京コースに出走したのが、ダービー当日の目黒記念2500m。レコードに0秒1差の2分29秒7で決着した息の入れにくい流れを、果敢に逃げたのがメイショウカドマツだった。
直線、残り1ハロン過ぎまで先頭をキープし、2400m通過地点は2分23秒8前後。快レコードで決着したダービーの2分23秒2には見劣るが、苦しいペースの逃げを考慮すれば、決して悪い内容ではない。
同型馬もいるが、早春Sがすんなり単騎の逃げではなく、一度先頭を譲ったシーンもあったから、いまなら2-3番手でも大丈夫だろう。
他場のレース内容や、血統背景からすると、ステイヤータイプとは思えないが、こと東京コースの内容は長距離型そのものに近い。ベテラン蛯名正義騎手とは【1-0-0-0】。手は合う。
目下、充実一途、吉田隼人騎手と【4-0-1-0】の
ゴールドアクター、ひと回り成長した
レーヴミストラル本線だが、波乱の可能性大なので、最大の伏兵
ヴァーゲンザイルのほか、
プロモントーリオ、
レコンダイト、
スズカデヴィアス、
ヒラボクディープまで手を広げたい。