今年は条件を満たす登録馬が多い。その中で注目したいのは…
牝馬GIを予想する際に、ひとつの参考になるのが牡馬相手の好走実績である。
過去10年、牡馬を相手に芝のオープン特別・重賞で3着以内に入った馬がその年のエリザベス女王杯に出走した場合の回収率は、単276%・複160%。これは2009年のクィーンスプマンテ・テイエムプリキュアが効きすぎている面もあるのだが、むしろ注目したいのは、人気サイドの馬だ。
先述の条件を満たしたうえでエリザベス女王杯で3番人気以内に推された馬は、過去10年で[3-4-2-2]とほとんど崩れていない。馬券に絡まなかったのは08年のヤマニンアラバスタと12年のフミノイマージンだけで、08年についてはもう1頭いた該当馬のスイープトウショウが勝っている。
今年は先述した条件を満たす登録馬が多く、6頭いる。ヌーヴォレコルト、ルージュバック、ラキシス、スマートレイアーに1着があり、フーラブライドとノボリディアーナに2着がある。
もちろんこの中で確実に上位人気になるのは、ヌーヴォレコルトとラキシスだろう。この馬は牡馬を相手に別定GIIを勝っているという点で、他馬とは格が違う。
別定か定量の芝GIIを牡馬相手に勝った牝馬が同年か翌年にエリザベス女王杯に出走したケースは[1-3-3-2]。着外2回のうち1回はヒシアマゾンの降着(2位入線7着降着)なので、馬券に絡まなかったのは12年フミノイマージンだけということになる。
こうして考えていくと、どうも堅そうな今年のエリザベス女王杯。3連系の片隅に穴っぽい馬を入れるか、いずれかの馬を着順決め打ちするか……少しでも切り口を見つけたいところである。