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ラキシスの“単走追い”に違和感!? 女王杯の追い切りチェック!

  • 2015年11月11日(水) 18時00分


伏兵陣に「素晴らしい動き」の要チェック馬アリ!

 今週はエリザベス女王杯。No.1予想の単勝予想オッズはヌーヴォレコルトが1番人気、3番人気がルージュバックと人気どころは美浦所属馬ですが、栗東所属馬も見逃せない馬たちが続々。そんなこともあって、各馬の追い切りに注目していましたが、時間が被って、なかなか全馬を見ることができないなんてことが珍しくない水曜日の追い切り。

 今朝11日もスマートレイアーとノボリディアーナ(坂路)、フーラブライドとシャトーブランシュ(CW)が思いっ切り被ってしまいましたが、その距離が併せ馬に近いくらいだったので、逆にどちらの動きもしっかり確認できました。だからって予想が当たる保障はありませんが、やっぱりライブで見た目の印象は調教VTRからは感じ取れない「なにか」があったりするので、そのあたりを馬券に活かすことができれば。

【エリザベス女王杯/ラキシス】

 まずお詫びしたいのは、ピンボケ写真でごめんなさい。このすぐ後ろでサトノアラジンが追い切っていたり、ちょっと焦ってしまって。決して速すぎて、そのスピードについていけなかったということではありません(笑)

 トレセンニュースなどでも再三書いていますが、この中間は併せ馬を行っていない。これが非常に気になります。11日も朝一番のCWに登場したのはよいのですが、これも単走。前走の大幅馬体減と合わせて考えると、あまり体を減らしたくないのかな、なんて勘ぐってしまいます。なにせ、角居厩舎といえば3頭併せが本来の追い切りの形ですから。もちろん、昨年時は併せ馬。最終追い切りの時計は6F84.9秒ですから、決して緩いわけではありません。ただ、単走という点だけが気になります。

ラキシス(11月11日撮影)

単走という点だけが気になるラキシス(11月11日撮影)



【エリザベス女王杯/スマートレイアー】

 1週前追い切りが浜中俊騎手が跨って、4F49.6秒の猛時計。だからといって、オーバーワークという印象はなく、馬なりで時計が出てしまった、そんな感じです。CWを併用していた昨年とは違い、今年は坂路単一。エリザベス女王杯的には決して歓迎できる調教変化ではありませんが、この馬自身はこの方が結果は出ています。

 最終追い切りは助手騎乗で坂路を単走。前方にいたノボリディアーナの併せ馬に追いついてしまうのでは、と心配になるくらいのスピード感。ラスト2F24.7秒は速いですし、ここ2戦のように先行してレースすれば、昨年とは違った結果を期待することもできそうです。

スマートレイアー(11月11日撮影)

昨年とは違った結果を期待することもできそうなスマートレイアー(11月11日撮影)



【エリザベス女王杯/フーラブライド】

 京都大賞典からここというローテーションは昨年と同じ。ただし、夏場にレースを使った今年は状態が違います。乗り出し時期が昨年よりも早くなり、11日の追い切り前の様子を見ても、馬体がすっきりのシルエット。ここメイチ、そんな印象を受ける体だっただけに、最終追い切りの動きにも注目です。

 前に3頭置いて、それを追い抜いていくという内容。ちょっと前にはシャトーブランシュがいましたが、道中でそれらが遅いと判断すると、一気に前に出ていき、ペースアップ。最後の直線は同厩舎3頭を置き去りにして、終いしっかり伸ばしてフィニッシュ。時計は6F80.3〜5F64.6〜4F51.1〜3F37.9〜1F12.2秒と文句なしに速く、本当に素晴らしい動きでした。

フーラブライド(11月11日撮影)

本当に素晴らしい動きだったフーラブライド(11月11日撮影)



【エリザベス女王杯/タッチングスピーチ】

 前走と同じ中3週。にもかかわらず、今回の方が1本追い切りが少なくなっており、1週前追い切りは新馬と併せて同入。しかもその時計が4F57.6秒ですから、ここまで軽い調教は前走の反動なのかも、なんて考えてしまいましたが、最終追い切りはきっちりやってきましたね。

 フォンタネットポーとの坂路での併せ馬。時計も4F52.2秒なら評価すべきでしょう。ただ、ローズS1着時が4F51.4秒で自己ベストを更新し、なおかつ1F12.4秒の伸び。もちろん馬場差の違いはありますが、あの時の充実ぶりと今回を比較した時に勢いという意味でも物足りなさを感じるのは間違いありません。

タッチングスピーチ(11月10日撮影)

ローズS時と比較した時に物足りなさを感じるタッチングスピーチ(11月10日撮影)



【エリザベス女王杯/ノボリディアーナ】

 3歳秋には秋華賞にも出走した素質馬でしたが、気難しさもあって、なかなか全能力を発揮してレースに挑むことができませんでした。それが前走はC.ルメール騎手のエスコートもあって、重賞を制覇。この勝利でひと皮むけるかどうか、このあたりに注目した中間でした。

 ただ、個人的な印象としてはあまり以前と変化なし。最終追い切りの動きでラスト1Fが最速になるようなラップの踏み方できれば、と思っていましたが、最後は減速。もちろん併せた相手には先着していますが、相手を考えれば当然のこと。前走勝っても人気がないだけに、馬券的妙味はあるかも知れませんが、調教内容からは強調できるほどの材料はありません。

ノボリディアーナ(11月10日撮影)

調教内容からは強調できるほどの材料はないノボリディアーナ(11月10日撮影)



◆次走要注意

・11/7 京都 2歳新馬【ラルク】(1人/1着)

 ハナを切って強いレースぶり。追い切りでの動きは徐々に良化していましたが、まだまだ余地を残す状態だっただけに、この勝利が目一杯という感じではなさそう。
 牝馬だけに坂路での最終追い切りもよいと思いますが、松永幹夫厩舎だけに、最終追い切りがCWというのは、ひとつの好走ポイントかも知れません。

[メモ登録用コメント] [芝]松永幹夫厩舎の勝負調教なら勝ち負け

・11/8 京都 2歳新馬【ロイカバード】(2人/2着)

 サトノダイヤモンドが強すぎました。ただ、それだけ。この馬が別のレースを選択していれば、きっと新馬勝ちしていたでしょう。そのくらいの印象を残すレースをしてくれました。
 こちらも中間追い切りには余地を残す内容。牡馬ですから、最終追い切りがCWというのは、ひとつのポイントになってくるでしょう。

[メモ登録用コメント] [芝]松永幹夫厩舎の勝負調教なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・エリザベス女王杯【タガノエトワール】
 現時点(11日)では、追い切り本数が標準のトラック調教馬なので、調教適性の予想としては高い評価ができない馬。ただ、最終追い切りの動きが抜群。追われてからの反応が素晴らしく、13日もしくは14日に坂路で時計を出していれば、必ず印を打とうと思います。
タガノエトワール(11月11日撮影)

最終追い切りの動きが抜群なタガノエトワール(11月11日撮影)

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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