◆牡馬相手の好走は尊重 エリザベス女王杯は府中牝馬Sと秋華賞から来る馬が多いが、これらの組は分母が大きいこともあり、複勝率や複勝回収率が伸びていない。また、基本的には前走好走馬が優位であり、大敗してきた馬の巻き返しが少ない。
数として少ないが高い確率で好走しているのは牡馬相手のGIや別定GIIを使われてきた組で、もちろんただ使ってくればよいというわけではないが、前々走以前も含め、牡馬を相手に好走した履歴がある馬は尊重したいところだ。
そう考えると、昨年の1,2着馬はともに条件を満たすし、特に連対してきた
ヌーヴォレコルトのほうは、馬券のどこかには絡んでくるものと思う。
ラキシスのほうはここ2走が期待ほど走れていないのと、単純に年齢がひとつうえというのが懸念要素。
それでもこの2頭のアトサキは簡単に割り切れるものではない。エリザベス女王杯では1着は差しが届くことのほうが多く、昨年のレースはまさにそんな結果。ヌーヴォは以前より下げた位置で競馬をしているが、ここでもそれが成功するか、さらにその上をラキシスが上回ることはないか、ぎりぎりまで悩みたい。
秋華賞組については、先述したような傾向から、個人的には
クイーンズリングを取り、
タッチングスピーチの扱いを下げたい。外回りコースに替わればタッチングスピーチも……と期待したくなるが、データで予想する場合は割り切ることも必要だ。
府中牝馬S組は、グループ自体の成績が奮わないし、特に大敗してきた馬は厳しい。過去10年、府中牝馬S6着以下から連対した馬はいない。
ここは前走で馬券の対象から外れた馬を無視し、
ノボリディアーナと
スマートレイアーだけが検討の対象となる。本当は1頭に絞りたいところなのだが、2頭とも今年に入って牡馬相手のオープン連対があるので、シルシの対象に残すつもりだ。ノボリディアーナのほうは前走が人気薄だっただけにフロック視されそうだが、脚質にものすごい幅がある点は魅力。取った戦略と展開がたまたまマッチした場合には破壊力を生む。
ルージュバックは扱いが難しいところ。休み明けは別にいいのだが、まだ5戦しただけなので、実力も適性もつかみづらい。牡馬相手の重賞勝ちがあるので買い目には入れるが、どのぐらい厚く買うかはオッズと相談。人気が高止まりしているようなら、逆に押さえまでとしたい。
他には
マリアライト、
フーラブライドといった、牡馬相手のGII掲示板組が△候補。フーラブライドは昨年3着馬にクビ差の4着。今年複穴になっても不思議ではない。