外枠のほうがスムーズなレースができることも多い
期待する
ショウナンアヴィド(父ゼンノロブロイ)が大外18番枠になってしまった。でも、決まったものは仕方がない。1月の京都は、多頭数の「京都金杯」ではもう8年も連続して真ん中より内の「8番以内」の馬が勝っているように、久しぶりに使用されるAコースは内ラチ沿いの芝がいい。
ただ、3歳馬の場合は、逃げ=先行馬なら内枠歓迎でも、今年のように18頭立てともなると、ごちゃつく馬群に入っては苦しい。スタートしだい、内枠の馬の出方しだいではあるが、もまれる心配の少ない外枠のほうがスムーズなレースができることも多い。
ショウナンアヴィドは前回の阪神1600mを、最初は好位の外で我慢させようとしたが、ちょっと行きたがったので3コーナー手前から、ハナに立つレースをしている。
自身のバランスは「48秒8-46秒7」=1分35秒5、上がりは「34秒3-11秒8」。スローの平凡な時計に映るが、ヤヤ重から良馬場に回復した最終レースの古馬1000万下が「48秒9-46秒2」の前後半バランスで、1分35秒1の決着だった。5馬身差独走となって最後は楽だった2歳馬ショウナンアヴィドの前回の内容は古馬1000万下と大差ない。
ましてこの馬、調教は動くから、デビューして3戦すべて1番人気だったが、出負けしたり、馬群に包まれたり、レースに集中できず3連敗。2ヵ月半開けて立て直したら、調教通りの圧勝だった。今回は同厩舎から出走する
ロジクライ(千両賞1番人気4着)を子供扱いにして、坂路50秒5-36秒4-12秒3で鋭く先着。これまで以上に動いた。もうレースを覚え、さらに動きが鋭くなったところで出走できた上昇度に期待したい。
血統表をみて、母の父キャプテンスティーヴ(父フライソーフリー。13年死亡)の名前をみるとドン引きしそうだが、ドバイWCなどGI・4勝の異色父系のこの馬、ファラリス→ファロス(1920)を経ない父系で、ダマスカス、オジジアンなどと同じライン。テディ(1912)系と分類されるこの父系、オジジアンもダマスカスもそうだが、もともと母方に入ってサポート種牡馬として活躍するケースが多い。土曜日の中山の新春ジャンプSで断然人気のニホンピロバロンは、母の父キャプテンスティーヴである。直仔があまり活躍しなかったからといって、メジロマックイーンではないが、種牡馬の本質の評価は下がるとは限らない。
大外の不利を克服し、さらに母の父キャプテンスティーヴの名誉を回復し、期待のわりに活躍もう一歩の父ゼンノロブロイ(毎年ランキング10位前後止まり)の評価も再上昇させなくてはならない。
朝日杯が阪神に移って、そこから3週後だから、このマイル戦に出てきた牡馬陣のレベルはそう高くない。12年ジェンティルドンナ、11年マルセリーナ、07年ダイワスカーレットが象徴するように、ここに回って好走する牝馬はのちのちまで侮れない。ワンカラットの半妹
ジュエラー、
ラルク(ミッキーアイルの一族)には注目したい。