厳しいペースになる公算大
降雪はまぬがれた。雨の影響も大きくはなかった。ただ、冬場で馬場の回復は時間がかかるから、日曜のダートも雨の影響がのこる「ヤヤ重」か。
上位人気の
タガノトネール、
モーニンが先行して粘った11月の「武蔵野S」がちょうど同じような走りやすいコンディション(ヤヤ重)だった。2-3番手で先行したタガノトネール(父ケイムホーム)、直後のモーニン(父へニーヒューズ)は、「前半34秒4-46秒1-58秒2→」のハイペースの流れを離れずに追走し、今回の距離1400m通過は、タガノトネールがもう先頭に立っていて「1分22秒2」。2番手に上がってタガノトネールに追いすがったモーニンが推定「1分22秒5」で通過している。
そのときレースを引っ張ったセカンドテーブルはいないが、今回は、先週の京都「太秦S」を2-3番手追走から失速した
シゲルカガ(父パイロ)が、「やっぱりなにが何でもハナに行かなければだめだ…」。ふがいないレースを反省して連闘で出走してきた。
馬場状態と、距離1400mを考えると、武蔵野Sと同様の厳しいペースになる公算大。タガノトネール、モーニンが同じような位置でレースをするとは限らず(戸崎騎手のモーニンは好位の外に控えそうだが)、2頭が再びスピード能力を全開するなら、今回の勝ちタイムは少なくとも「1分22秒5」前後。1分22秒そこそこの可能性が高い。
ペース(流れのバランス)からは、追い込み馬の台頭もありえるが、1分22秒台の前半までタイムが速くなると、後方からの直線一気はそうそう決まるものではない。たとえば
アンズチャンは、東京ダート1400mでは最近5走のうち3回もそっくり同じ「1分23秒3」の最高時計で定型化している。可能性はあるが、約1秒短縮は至難かもしれない。
武蔵野Sではタガノトネールに0秒3(2馬身)の差をつけられたが、この中間の一段と鋭さを増した動きに上昇4歳馬の勢いがあるとみて、今回が6戦目になるモーニンから入りたい。武蔵野Sの内枠から今度は外に変わって、ふつうは外枠不利だが、キャリアを考えると揉まれない外のプラスもあるだろう。無理に2-3番手に行かず、好位の外でタメる戦法も取れる。
ミスタープロスペクターの「3×4」の血を持つ母に、ストームキャット直系のヘニーヒューズの配合は、いかにもアメリカ型の快速配合だが、父へニーヒューズは、その父ヘネシー(父ストームキャット)より進化し、単調なスピード馬ばかりを送る種牡馬ではない。アジアエクスプレス型を送る。だから、日本に輸入され、ここ2年の交配数「191、168」頭の人気種牡馬となっている。
モーニンも早熟なスピード一手型ではなく、成長して自在タイプに育つはずである。
前回、先着を許しているタガノトネールと、8歳ながら元気いっぱいで1分21秒9の時計がある
タールタンが相手の本線。以下、アンズチャン、
プロトコル、
サクラエール、
レーザーバレット、
マルカフリートまで流したい。