【密着取材】復帰までの道のり(2)「“ジョッキー”の身体を作るトレーニング」
土日で12鞍、復帰戦を終えて
3カ月半ぶりの騎乗となった先週は、土日で12鞍に騎乗。さすがに最初の3レースほどは、乗っていて地に足がつかないようなフワフワした感覚だったが、それも徐々に慣れ、日曜日の最終レースにはほぼ以前と同等のパフォーマンスを見せることができた。
なんとかひとつ勝つことができたものの、トータル的にはとても満足できるものではなかった。何より、パドックやウィナーズサークルで温かく迎えてくれたファンの皆さんにいい結果で応えることができなかったことは、自分自身不甲斐なく、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
来週以降、自分のコンディションやパフォーマンスを上げていくのはもちろん、馬券を買ってくれている人たちに貢献できるような成績を挙げていきたいと思っている。
復帰前と比較しての体の変化などは、もう少し騎乗を重ねてから評価したいと思っているが、コンディションという意味では100%に近い状態まで戻っている実感がある。先週も書いたが、それをかなえてくれたのは、治療やリハビリをサポートしてくれた多くのエキスパートたち。今回は『復帰までの道のり』第2弾として、リハビリを兼ねたトレーニングの内容を公開していきたい。
お世話になったのは、恵比寿にあるトレーニングスタジオ『VIDO』のフィジカルトレーナー・山坂元一さん。5年ほど前からのお付き合いで、いわば自分のメイントレーナーだ。とはいえ、これまでは関東に乗りに来た際に単発で行くのが精一杯だったが、今回は東京滞在中の2週間、毎日欠かさず通い、リハビリを兼ねたトレーニングに励んだ。
山坂さんは、体を少し触っただけで、身体のズレや足りない要素を見抜き、「こういう動きができるようになりたい」とか「この部分の筋肉を付けたい」といったリクエストに的確に応えてくれるまさにプロ。5年前、初めて体をチェックしてもらった際には、いわく「新橋のサラリーマンが馬に乗っている状態」だったらしく、「とてもアスリートの体とは思えない」と驚かれた(笑)。
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- 祐言実行 / 福永祐一
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