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【密着取材】復帰までの道のり(2)「“ジョッキー”の身体を作るトレーニング」

  • 2016年02月16日(火) 18時01分

土日で12鞍、復帰戦を終えて


 3カ月半ぶりの騎乗となった先週は、土日で12鞍に騎乗。さすがに最初の3レースほどは、乗っていて地に足がつかないようなフワフワした感覚だったが、それも徐々に慣れ、日曜日の最終レースにはほぼ以前と同等のパフォーマンスを見せることができた。

 なんとかひとつ勝つことができたものの、トータル的にはとても満足できるものではなかった。何より、パドックやウィナーズサークルで温かく迎えてくれたファンの皆さんにいい結果で応えることができなかったことは、自分自身不甲斐なく、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

 来週以降、自分のコンディションやパフォーマンスを上げていくのはもちろん、馬券を買ってくれている人たちに貢献できるような成績を挙げていきたいと思っている。

 復帰前と比較しての体の変化などは、もう少し騎乗を重ねてから評価したいと思っているが、コンディションという意味では100%に近い状態まで戻っている実感がある。先週も書いたが、それをかなえてくれたのは、治療やリハビリをサポートしてくれた多くのエキスパートたち。今回は『復帰までの道のり』第2弾として、リハビリを兼ねたトレーニングの内容を公開していきたい。

 お世話になったのは、恵比寿にあるトレーニングスタジオ『VIDO』のフィジカルトレーナー・山坂元一さん。5年ほど前からのお付き合いで、いわば自分のメイントレーナーだ。とはいえ、これまでは関東に乗りに来た際に単発で行くのが精一杯だったが、今回は東京滞在中の2週間、毎日欠かさず通い、リハビリを兼ねたトレーニングに励んだ。

 山坂さんは、体を少し触っただけで、身体のズレや足りない要素を見抜き、「こういう動きができるようになりたい」とか「この部分の筋肉を付けたい」といったリクエストに的確に応えてくれるまさにプロ。5年前、初めて体をチェックしてもらった際には、いわく「新橋のサラリーマンが馬に乗っている状態」だったらしく、「とてもアスリートの体とは思えない」と驚かれた(笑)。

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祐言実行とは
2013年にJRA賞最多勝利騎手に輝き、日本競馬界を牽引する福永祐一。まだまだ戦の途中ではあるが、有言実行を体現してきた彼には語り継ぐべきことがある。ジョッキー目線のレース回顧『ユーイチの眼』や『今月の喜怒哀楽』『ユーザー質問』など、盛りだくさんの内容をお届け。

1976年12月9日、滋賀県生まれ。1996年に北橋修二厩舎からデビュー。初日に2連勝を飾り、JRA賞最多勝利新人騎手に輝く。1999年、プリモディーネの桜花賞でGI初勝利。2005年、シーザリオで日米オークス優勝。2013年、JRA賞最多勝利騎手、最多賞金獲得騎手、初代MVJを獲得。2014年のドバイDFをジャスタウェイで優勝。

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