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主要3ステップレースと本番の繋がり方

  • 2016年04月26日(火) 12時00分


人気サイドの馬はどんな条件で好走しているか?

 天皇賞春はこの10年の間にビートブラックなど人気薄激走馬が多く出たために、どんな条件で切っても一見回収率が高い=期待値が高く見えてしまうことになっている。

 ただ、人気薄馬が頻繁に馬券に絡むわけではないし、過去の激走例も再現性が高いかどうかは微妙なところだ。そこでここでは逆に、「人気サイドの馬はどんな条件で好走しているか」ということを考えてみたい。

 過去10年、単勝10倍未満に推された馬を対象にした場合、主要3ステップ競走はどれが一番アテになるだろうか?

前走 着度数 勝率 複勝率 単回収率 複回収率
阪神大賞典
[3-0-1-9] 23.1% 30.8% 88 65

日経賞
[1-3-1-7] 8.3% 41.7% 51 120

産経大阪杯
[1-2-2-3] 12.5% 62.5% 56 153

 ご覧のように、本番との距離差が一番小さい阪神大賞典は、3頭が勝ちきっている一方で取りこぼしが非常に多い。日経賞と大阪杯では距離差があるはずの大阪杯のほうが参考になりやすく、3連複の軸でいいならここから、ということになる。

 今回阪神大賞典組からはシュヴァルグラン、日経賞からはゴールドアクターとサウンズオブアース、大阪杯からはキタサンブラックが単勝10倍未満になりそうな情勢。どの馬が良い、ということではなく、馬券上の取り扱い方でこの傾向を参考にする手はあるだろう。例えばシュヴァルグランを軸にするなら1着決め打ち、キタサンブラックなら賭式を3連複にするといった具合だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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