重賞、それもGIで対牡馬というのは一定のリスクだろう
桜花賞の敗戦後、NHKマイルCとオークスどちらに向かうのか注目されていたメジャーエンブレムは、結局NHKマイルCを選択した。
クイーンCを圧勝したコースでもあり、「ペースさえ間違えずに逃げれば」という空気もあるが、今度は牡馬相手の重賞がはじめてという問題も出てくる。新馬と500万は牡馬相手に勝ったメジャーエンブレムだが、重賞、それもGIで対牡馬というのは一定のリスクだろう。
参考になるかどうかは分からないが、過去20世代(3〜22歳)を対象に「牡馬相手の芝GIにはじめて出走したときの牝馬(JRAの競走限定・それ以前にGIIやGIIIでの牡馬対戦歴がある馬を含む)」を振り返ると、その成績は[11-9-13-163]で回収率は単複ともに105%だ。
回収率を見ると「これは買いだ!」となるが、単の105%のうち40%弱はピンクカメオが1頭で押し上げたものでもある。
もちろん穴が出たという事実は尊重すべきだしその舞台もNHKマイルCなのだが、今回メジャーエンブレムは人気になる立場。1番人気になった馬はどうだったかというと、[3-2-1-4]というビミョーなところ。回収率も単66%・複81%でこれまたビミョーだ。しかも3勝はいずれも08年以前で、その後の5頭は負けている。
ちなみにこの条件では2〜4番人気のほうが回収率はだいぶ良い。極端な穴ではないので、1頭が跳ね上げたものでもない。牡馬と戦う牝馬は、注目されすぎるよりも「ちょっと厳しいかな……」と思われているくらいのほうが、オッズ的にはお得ということか。
メジャーエンブレムの責任というわけではないが、同馬の扱いについては「さすがに切りはしないが、アタマ決め打ちはせず、惜敗で馬単3連単が高めになるパターンを意識」というのが、個人的な予定である。