◆高速馬場になると○○指向の血統馬が穴を出しやすく…
先週の天皇賞も、傾向通りにカレンミロティックが大穴を演出しましたが、それより唸らされたのが武豊騎手と馬主の牝系力ですね。
天皇賞を優勝したキタサンブラックは日高の生産馬ですが、元は社台の牝系。祖母オトメゴコロは、元々社台ファームの生産馬。オトメゴコロの子、ベストレパートリーは、AKB秋元康さんの馬。歌謡界のビッグネームが連なる牝系。4代母のTiznaは南米の名牝。
キタサンブラックに限らず、有名人の名が複数連なっている牝系の馬は、非常によく走ります。3着シュヴァルグランは元メジャーリーガー佐々木さんゆかりの牝系。同日の東京10レースを優勝したテルメディカラカラは俳優、小林薫さん名義の所有馬。その母ジョリーダンスも重賞勝ち馬で小林薫さんが所有していた馬。やはり、牝系に一流有名人の名が連なると、強運パワーを授かれるのでしょうか? 今上がった馬達の基礎牝馬はすべてノーザンファーム関係が仕入れた名血ではありますが…
小林薫さんの馬といえば、岡田スタッドの岡田牧雄さんとノーザンファームの吉田勝己さんの共同所有馬であることは有名な話ですが、NHKマイルCもお二人の関係馬が上位人気を占めそう。
メジャーエンブレム、イモータルはノーザンファーム生産馬。ロードクエストの父マツリダゴッホは岡田スタッドの生産馬で、現在は岡田スタッドで繋養中。
もっとも、3頭はいずれも人気馬。そして、この3頭は一雨降ったほうがより好走率は上がります。逆にいえば、高速馬場の方が穴の確率は上がるでしょう。
雨が降らず、日中の気温が20度を越えれば、NHKマイルCは1分33秒を切る高速決着の可能性が極めて高いレース。高速馬場になるとスプリント指向の血統馬が穴を出しやすくなるのが東京芝マイルG1の特徴。
過去のNHKマイルCが31〜32秒台で決着した計6回で複数の馬券対象馬を出したのはマンハッタンカフェ、ディープインパクト、タイキシャトル、デインヒル。
また、サクラバクシンオー、フジキセキ、スズカフェニックスも勝ち馬を出しています。これらの種牡馬は、自身がスプリントG1勝ち馬か産駒がスプリントG1勝ち馬。
スプリントの名血を持ち、当レースでも実績のある血を持っているのが、シュウジ、ティソーナ、ブランボヌール。
シュウジの父はキンシャサノキセキ。父も南半球産のハンデがありながら、当レースを3着。当レースをレコードで勝ったダノンシャンティの父はキンシャノキセキと同じフジキセキ。高速決着で大荒れとなった昨年のヴィクトリアMの勝ち馬ストレイトガールもフジキセキ産駒。母父キングマンボは当レースの勝ち馬(キングカメハメハ、エルコンドルパサー)を複数出した父。同じく、昨年のヴィクトリアマイルで2、3着に走った2頭(ケイアイエレガント、ミナレット)はキングマンボの血を持つ馬。
ティソーナの父はダイワメジャー。マイルG1を32秒台の高速タイムで何度も優勝した馬。管理するのは藤沢厩舎。言うまでもなく、当レース、当コースのG1でも何度も優勝馬、馬券対象馬を出しているレジェンド。ダイワメジャー産駒でもすでにフラムドグロワールを3着に走らせています。そして祖母はレディブロンド。ディープインパクトの姉で、スプリントの名血シーキングザゴールド産駒。デビュー戦で芝1200mの1000万条件を優勝する離れ業を成し遂げた馬。
ブランボヌールの父はディープインパクト。当レースでも高速時計で複数の産駒が馬券に。さらに母父がサクラバクシンオー。当レースを高速タイムで勝利したグランプリボスも父と母父がサクラバクシンオーとサンデー系の配合馬。
「大穴はスプリント血統が演出する」という東京芝マイルG1の傾向がハマるでしょうか?