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【オークス展望】トラックマン座談会『チェッキーノは本来なら“なし”の馬』

  • 2016年05月17日(火) 18時01分
GIドキュメント

競馬専門紙“馬サブロー”の東西トラックマンが集結し、現場情報や独自の予想スタイルからGIを展望するこの企画。今回は「オークス」「ダービー」「安田記念」を3週にわたってお届します。過去数回実施しているこの企画ですが、今回“エース”妹尾(せのお)記者が初登場! 穴狙いながら、なんと過去10年以上負けなし! 驚異の成績で、同僚はもちろん関係者からも一目置かれる存在です。今回のオークス予想、どんな馬の名前が挙がるのか…!?

(出演:写真左上から吉田記者、加藤記者、左下から安里記者、妹尾記者)



ジュエラーとシンハライトの明暗を分けたものは


安里 恒例のGI展望座談会! 今回ついに、うちの“エース”妹尾が初登場ということで。妹尾の穴予想は、関係者もめっちゃ注目してるもんな。

妹尾 よろしくお願いいたします。入社11年目、普段は編集部に勤務しているのですが、ここ2年は毎週水曜だけトレセンで調教時計も取っています。

安里 でも、あれでしょ? 調教を見過ぎると、余計な情報が増えて予想がブレるから、現場の仕事はこれ以上増やしたくないという、“予想”に対して並々ならぬ気合いが。

加藤 全レース買うのは、まだ続けてるの?

妹尾 続けてます。馬券を買ってちゃんとレースを見ることで、情報が蓄積されていきますから。

吉田 妹尾の成績って、ホンマ安定してる。穴狙いだけど的中率は高いし、回収率もすごい。

妹尾 自己紹介にと、自分の紙面予想のデータを調べてきたんですが、入社して10年以上経っていて、これまで11,546レースを予想して、単勝回収率が106%、馬単ベース(紙面の買い目を100円ずつ購入した計算)でまだ50万ちょっとプラスです。

加藤 マジで!? 年間プラスならまだしも、過去10年以上でプラスなんて。

安里 妹尾の印は、騎乗するジョッキーをも緊張させる。引退したアノ一流ジョッキーが、妹尾の噂を聞いて、最初は「本当かよ? あの馬だよ?」って思ったらしいんだけど、実際は5着。そうしたら「妹尾ってすげぇわ。もっとうまく乗れてたら3着はあった」って。そのうち、「妹尾がまた俺の馬に本命打ってる。緊張してきたわ〜」ってね。

吉田 ジョッキーの中でも有名なんですね。

安里 日刊紙にも穴予想の人っているけど、日刊紙って枠順が決まって、場合によっては刷り上がった専門紙を見てから予想できるけど、俺ら専門紙はその前に作ってるので、何が穴になるかもわからない。その条件でも妹尾は、穴で当てるからすごいんだよな。

加藤 得意な条件は、やっぱり下級条件?

妹尾 そうですね。未勝利戦とか。基本は、その馬がどれだけ変わる可能性があるかを見てるんです。ダートで変わるんじゃないか、逃げたら変わるんじゃないか、とか。まあ、今日はGI展望なので、そう言っては身も蓋もないんですが、オークスも狙いたい穴馬がいますので!

安里 じゃあそろそろ、オークス展望に入っていきますか。まずは、残念なことに…、桜花賞馬のジュエラーが故障。陣営も乗ったジョッキーも、「オークス向き」って言ってたし、文句なしの本命だと思っていたから非常に残念。

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▲抜け出たシンハライト(左)に外から迫るジュエラー(右)、内は粘るメジャーエンブレム (C)netkeiba.com


吉田 完歩が大きいし、オークスはぴったりですもんね。

安里 桜花賞はスローの流れで、決め手のある2頭で決まったという感じだね。1番人気のメジャーエンブレムは、結局逃げずじまいで。

吉田 メジャーは、ルメールジョッキーがどうじゃなく、馬自体がアカンかったと思う。

加藤 そう?

吉田 稽古やパドックでは何とも思わなかったけど、出遅れたのはやっぱりおかしいし、その後もスッと行けなかった。ジョッキーも押してないけど、「馬も行く気がなかった」ってコメントしてたしね。それに右手前が強い点と右回りで内にモタれる面から、左回りの方がパフォーマンスが上がるんでしょうね。

安里 1、2着はチューリップ賞組やったね。

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▲チューリップ賞接戦のゴール前、ハナ差制したのは外シンハライト (C)netkeiba.com


吉田 チューリップ賞を1分32秒8でまとめたこの2頭は強いですよ。桜花賞はメジャー1強って、僕もそういう見立てだったんですけど、チューリップ賞の時計や馬場を考えたら、3強だったんですよね。

加藤 この2頭では、どっちが強いと?

吉田 僕はシンハライトを推してたけど、桜花賞はメジャーを見ながら競馬してたからね。だからああやって、早めに抜け出しちゃった。

妹尾 完全に意識してましたよね。チューリップ賞は、どっちかというとシンハライトの方が、外を回る苦しい競馬をしてねじ伏せた。桜花賞は五分のスタートを切ったのはあるけど、ちょっと出していって、ある程度メジャーとの距離間を保ってという競馬をしていたので。

吉田 その点ジュエラーのデムーロジョッキーは、自分の競馬に徹してた。

安里 3着のアットザシーサイドは、1400mがベストという印象やったけど、マイルでよく我慢して最後に来たなって思った。

加藤 あれはやっぱり、1400mの馬ですよね?

吉田 そうでしょう。馬体もだけど、ストライドからもそういう印象。ただこういう馬って、軽い芝になると、距離が伸びても意外と行けてしまう気はするんですよね。

加藤 ん〜、お母さんがルミナスハーバーなので、僕は厳しいと思いますが、折り合えることは折り合えますからね。

吉田 そう。だから、もしかしたらごまかせる可能性はあるのかも。それでも、相当うまく乗らないと上位は厳しいけどね。

チェッキーノは本来なら“なし”の馬


安里 他に挙げるとしたら、チェッキーノ(フローラS)、ロッテンマイヤー(忘れな草賞)、エンジェルフェイス(フラワーC)、デンコウアンジュ(アルテミスS)、ジェラシー(スイートピーS)あたりになるのかな。

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