とにかく堅い
毎年書いているのだが、エプソムCは堅い重賞である。芝中距離のGIII戦というと紛れてもおかしくなさそうだが、とにかく堅い。
過去10年で見ると、1番人気は[3-3-2-2]、2番人気は[3-2-1-4]で、回収率は単複ともに100%前後の水準にある。一方で穴らしい穴というと12年のマイネルスターリー15番人気3着、08年のグラスボンバー12番人気3着くらい。これも人気順で見るとインパクトがあるが、前者は複勝で2000円弱、後者は1000円弱。人気馬が崩れないので、人気薄が来ても複勝の配当が伸びない。
その結果として、全馬を均等買いした場合の回収率もかなり低くなっている。06年以降では単37%・複55%。これがどれくらい低いか、他の重賞と比較してみよう。
06年以降(今年既に終了している重賞は過去11回となる)に行われた芝1800〜2200mの古馬GIIIは21レース。このうち中京記念は途中で施行条件が芝1600mとなり、府中牝馬Sは途中でGIIとなった。
また、チャレンジカップは別定→ハンデ→レース名から「朝日」が取れる、と変遷しているがこの3つは同一レースとみなす(つまり、中京記念と府中牝馬Sを含めてもレース数は19)。
均等買い時の単回収率37%は、文句なく低い方の1位。2位の中山金杯(42%)、3位の府中牝馬S(GIII時代の5回のみ・53%)にもはっきり着差をつけている。
複55%のほうは見た目上だと2位なのだが、その場合の1位は別定時代の朝日チャレンジカップ(54%)。こちらはハンデ戦になった後・レース名が変わったあとを含めると72%。もともとの差も1%しかないし、事実上の「安いほう1位」と言っていいだろう。
エプソムCを予想する際には以上の傾向を踏まえ、無茶はしないように堅めの予想でいきたいものだ。
【予想】須田鷹雄の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!