「地方代表として意地を見せて強さを証明したいです」
7月13日(水)は中央・他地区の強豪たちをお招きしてのジャパンダートダービー(大井・2000m)が行われます。南関東クラシック三冠目の位置づけのレースで、いよいよ今年の南関東クラシックロードも締めくくられます。
今年東京ダービー馬となったのが、美浦・南田美知雄厩舎の卒業生バルダッサーレ(大井・中道啓二厩舎<小林>)。中央時代は3歳未勝利と3歳500万下を勝ち、南関東移籍緒戦にいきなり東京ダービーを制しました(鞍上は金沢の吉原寛人騎手)。

どっしりと落ち着き払っていますが、まだまだ顔つきと仕草はあどけない普段のバルダッサーレ
中道厩舎は開業して約1年半のフレッシュな厩舎。担当の森晃洋厩務員も厩務員になって1年、若いスタッフみんなでサポートしながら一丸となってこの大舞台に臨みました。
東京ダービー後の中道調教師のインタビューは、6月13日付けのリスタートでご紹介しています。
バルダッサーレは東京ダービー以降も大きな疲れは見せずに、このジャパンダートダービーに向けても順調に取り組んできたそうで、いつも調教に乗っている中道調教師にこの中間の様子を聞いてみると、
「前走よりもハミ取りがよくなってきて、自分から走りたいっていう気持ちが出てきました。スタートしてからモタモタするところがあったので、これがいい方に出てくれればいいですね。今回はペースも流れるでしょうし、前回のようにまくるような競馬はできないと思うので、中団くらいにつけられれば。枠(6枠8番)は内すぎず外すぎずで、いいところに入ったと思います」(中道調教師)。
今回は非常に強い中央勢との対戦で、当時の力関係から言ってもかなりハードな戦いになるでしょう。何とか食らいついていいパフォーマンスをして欲しいと願わずにはいられません。
「東京ダービーは転厩初戦だったので期待と不安が半々でしたが、逆にあれだけの強い競馬をしてくれたので、別の意味でのプレッシャーは感じますね。地方代表として意地を見せて強さを証明したいです」(中道調教師)。

バルダッサーレと中道厩舎の皆さん。中道調教師は前から向かって左
さて、そんなジャパンダートダービー出走馬たちを、パドックから馬場にエスコートをする大井競馬場の誘導馬たち。皆さんは、ボンネビルレコードを覚えているでしょうか?大井からデビューして活躍し、美浦の堀井雅広厩舎に移籍後は帝王賞やかしわ記念などを制して、再び大井へ帰り現役を続けました。
2012年の東京大賞典が引退レースとなり、その後は大井の誘導馬になるための訓練を行い、2013年6月の帝王賞から誘導馬デビュー。早いもので3年の月日が流れ、今では一番のベテランホースとなりました。『ボンちゃん』という愛称も変わらずで、人気は絶大。
先日の帝王賞では、中央時代に担当していた藤盛正治調教助手も会いに来られていました。藤盛さんは今でもボンちゃんの顔を見によく遊びに来ています。中央にいた頃もこんなに愛されて大切にされていたんだなぁって、いつもほっこりさせて頂いています。ボンちゃん、幸せ者です。

今でも中央時代に担当していた藤盛さんが会いにきてくれる……ボンちゃん幸せ者です
なお、大井の誘導馬はボンネビルレコードの他にも3頭の芦毛たちが頑張っておりますが、写真向かって右側は、美浦の稲葉隆一厩舎だったクリールマグナムです。
中央から大井へ移籍しコツコツと走り続けてきましたが、昨年11月に引退して誘導馬に。一番キャリアの浅い馬なのですが、とても大人しくてお利口さんで、みんなから褒められていますよ!

鹿毛馬がボンネビルレコード、向かって一番右側の芦毛は中央卒業生のクリールマグナム
次回は7月25日(月)にお会いしましょう!