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最終追い切り「攻めた内容」だった特注牝馬!/アイビスSD

  • 2016年07月27日(水) 18時00分


ベルカントも堂々たる仕上がりになりそう

 今週は札幌競馬場でクイーンS、新潟競馬場でアイビスSD。当欄では最終追い切りを栗東で行っているアイビスSD組を中心に調教情報をお届けしますが、馬券的に狙いが立っているのは、小倉競馬場の芝1200mとダート1700m。ちなみに2015年の小倉芝1200mの◎(馬券総合倶楽部では狙い馬)成績は[8-5-2-30]で単勝回収率125%、複勝回収率143%でした。ダート1700mはここに成績を公表するほどの結果を残すことができませんでしたが、自分では手応えを掴んでいます。

 だからこそ、今年は現在低迷しているウマい馬券の方で結果を出して、数字を上げたいところ。客観的なデータ(詳細は予想コラムに記します)を用いて印を打つつもりなので、ウマい馬券の「注」印が増えると思います。その分、購入金額もかさんでくると思いますが、その分、高配当が当たればというつもりで馬券を組み立てます。こういった決意表明は開催途中でやるとロクなことがないので、スタート時にやって、この開催は継続するつもりで頑張ります。

【アイビスSD/ベルカント】

 昨年の覇者。昨年はCBC賞に出走できずにここで勝っていますが、今年はCBC賞が3着。使った上積みを考えると順当に結果を出してくるはず。というのが、前走直後の印象でしたが、この中間はその通りの過程を踏んでいるように思います。

 いつもの坂路での単走追い切りですが、1週前追い切りを4F50.8秒で、後半2Fを23.2秒という驚異的な数字でまとめました。そして、最終追い切りは終い重点で4F53.7秒、1F11.8秒。このパターンは昨年とほぼ同じ。調教内容からは「連覇する可能性は十分」という結論が一番だと思います。

ベルカント(7月26日撮影)

調教内容からは「連覇する可能性は十分」という結論が一番当てはまるベルカント(7月26日撮影)



【アイビスSD/プリンセスムーン】

 前走のレースを見ていただいても分かりますが、前肢を大きく左右に開いて走る馬。だからコーナーリングが下手なのも納得、直線競馬でパフォーマンスが上がるのも納得です。前走時の1週前追い切りは坂路4F52.0秒、最終追い切りは坂路4F54.4秒でした。個人的には牝馬だし、このくらいの感じで結果が出るタイプなのだろうと思っていましたが、今回は重賞ということもあって、かなり攻めた内容になっています。

 1週前追い切りが坂路4F51.0秒、最終追い切りが4F51.4秒。さすがに1週前追い切りはラスト1Fが減速しましたが、最終追い切りはラスト1Fが最速。ジョッキーが跨って、この時計ですから、この追い切りが前走のレースとリンクして、ゴール前でグイッと伸びて前を捕まえるイメージが思い浮かびます。つまり昨年の覇者、これを捕まえられるかどうかでしょう。

プリンセスムーン(7月26日撮影)

今回は重賞ということもあって、かなり攻めた内容になっているプリンセスムーン(7月26日撮影)



【アイビスSD/アースソニック】

 2年連続で同レース3着。今年も過去2回と同じ函館SSからのローテーションなので、参考にすべきは過去の調教パターン。ただ、中間の追い切りに関しては昨年と一昨年で少し違いがあるので、最終追い切りが参考になろうかと思います。

 そういった意味では、過去2年の最終追い切りが2F24.9秒に対して、今年は2F24.7秒。ほぼ同じで、かつ速くなっていることは評価すべきかも知れません。ただ、1F目が15.0秒と過去2回と比較して最も遅いラップになっています。それを考えるとベルカントやプリンセスムーン以上の評価をすることは難しくなりますが、馬券圏内という意味では十分に3年連続3着の可能性はあると思います。

【アイビスSD/アットウィル】

 2走前1着時が最終追い切りで坂路4F51.7秒を出していて、前走4着時が4F55.3秒。福島競馬場への輸送があったという状況は抜きにして、単純に最終追い切りを緩めた時の方が着順を落としたと判断すれば、今回の最終追い切りも4F時計で判断できます。

 そういった意味では最終追い切りの4F54.8秒はベストな追い切りではないと思います。また、直線競馬に適性があるタイプは坂路でも1F目から時計を出せる馬。この馬自身は2走前にそういったラップを踏む追い切りをこなしていますから、直線競馬の適性自体はあると思いますが、今回初めて直線競馬を走るにあたって、最終追い切りでそのスパーリングを行ってこなかったことは実戦での息切れにつながるような気がします。

【アイビスSD/ハッシュ】

 アットウィルを酷評しましたが、高橋義忠厩舎で狙うならこちらだと思っています。こちらは1000万下を直線競馬で勝っていますが、そういった経験のある馬はその後の坂路追い切りで1F目から楽に13秒台のラップを踏むことができるようになるという傾向があります。

 まさにハッシュの最終追い切りがそれで、1F目を13.6秒で入りながら、その後は徐々に加速して、4F目が12.5秒で最速ラップでした。テンから押してスピードを出すのではなく、最初は馬なりでスピードを出すことが重要。そうしなければ、最後は必ず失速してしまいますが、この馬の場合は直線競馬の経験が坂路での走りに出ていますし、このスパーリングはレースに必ず役立つと思います。1600万下の身でも、調教適性は断然のこの舞台でしょう。

◆次走要注意

・7/23 2歳新馬【ショウナンサニー】(10人/7着)

 入厩当初は気難しいところがあったようですが、調教を重ねて、そんなところが徐々に解消。坂路でもCWでも目立った動きを見せていましたが、今回のゲートではこの着順が精一杯でしょう。
 気難しいタイプはレースを使うと、そこから悪い方へ一変することもあるのですが、素質的には2走目で狙えるはず。そのあたりは中間の動きで確認していきたいと思います。

[メモ登録用コメント] [芝]須貝尚介厩舎の勝負調教なら勝ち負け

・7/24 2歳未勝利【イイコトバカリ】(7人/9着)

 アードラーとの2頭出しの音無秀孝厩舎でしたが「やっぱり芝やな」とレース後の調教師コメント。追い切りでは馬なりで好時計が出るタイプなので、軽い芝でのスピード決着ならもっと走れると思います。
 来週以降の出走できそうな小倉芝1200mを狙っていくと思うので、最終追い切り馬なり単走の厩舎の勝負調教で出走してくれば。

[メモ登録用コメント] [小倉芝1200m]音無秀孝厩舎の勝負調教なら勝ち負け

◆今週の追い切り特報

・2歳未勝利【ベルウッドカペラ】
 新馬戦は外枠ということもあって、枠なりにレースをして、距離的にはかなり外を回りました。前向きな気性ということもあって、最後に脚をなくしたのは仕方ないところでしょう。
 この中間も強い追い切りは課していませんが、重心の低い走りは相変わらずですし、力んで走る部分が解消されてきたような気もします。

ベルウッドカペラ(7月27日撮影)

力んで走る部分が解消されてきたベルウッドカペラ(ゼッケン369、7月27日撮影)




【予想】井内利彰の勝負予想は『ウマい馬券』でチェック!

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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