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楽に先行態勢に持ち込める/レパードS

  • 2016年08月06日(土) 18時00分


疲れの心配はなし

 人気の集中しそうな組み合わせになった。すでに重賞レースを1着、2着を含め、ダート通算【3-2-3-2】のケイティブレイブがいて、4月の伏竜Sで同馬に先着しているグレンツェントは、ユニコーンSの3着を含めダート通算【3-1-1-0】である。この2頭に、ダート【2-1-0-0】と底を見せていないネクストムーブ以下が食い込むことができるか。

 馬券の妙味は乏しく、あまり盛り上がらない物足りなさはあるが、13年のインカンテーション、09年のトランセンドと同じように、のちにダートのビッグレースの主役となるような中身のあるレースを期待したい。

 ケイティブレイブはすでにダートを10戦もしているので、疲れや、ピーク過ぎの心配があったが、追い切りの動きは前回よりシャープ。スムーズにピッチを上げてみせたから、調子下降の不安はない。出足もう一歩だった春先より、楽に先行態勢に持ち込めるだろう。

 仮に内のネクストムーブあたりが行く構えを見せても、2-3番手で大丈夫。むしろ前半からペースを上げない方が、3コーナーあたりからの自力スパートがしやすくなる。流れに破綻がなければ、断然、先行タイプにレースがしやすいのが、カーブがきつく、小まわりの新潟ダート1800m。4月の伏竜Sではマークしてきたグレンツェントに差されて3着だが、今回の方が自分の形に持ち込める可能性は高い。

 母の半兄ビーマイナカヤマばかりでなく、ファミリーの近いところにウッドマン、アサティス、リズムなどが並ぶ典型的なダート巧者の一族出身。父アドマイヤマックスの牝系も実は大変なダート血統で、輸入牝馬ファンシミンの父になるデターミンはケンタッキーダービー馬であると同時に、シービスケットの一族出身でもある。

 平均ペース型のグレンツェントは、ダート1800mに限ると【2-1-0-0】。新潟コース向きかどうかは難しいが、伏竜Sでは現にケイティブレイブに先着しているから、流れひとつで逆転はある。戸崎騎手なら、最初からケイティブレイブに的を絞ったレースになるだろう。すんなり先行態勢を取れた際のネクストムーブと、目下絶好調と思えるマイネルバサラが続く候補だが、乱ペースにはならないので、大きな波乱はないと考えたい。

 波乱の公算大はハンデ戦の小倉記念。昨年は0秒2差の4着にとどまったクランモンタナにもう一度期待したい。もともと平坦コースでこその自在型のはずであり、12頭なら馬群もさばける。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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