疲れの心配はなし
人気の集中しそうな組み合わせになった。すでに重賞レースを1着、2着を含め、ダート通算【3-2-3-2】の
ケイティブレイブがいて、4月の伏竜Sで同馬に先着している
グレンツェントは、ユニコーンSの3着を含めダート通算【3-1-1-0】である。この2頭に、ダート【2-1-0-0】と底を見せていない
ネクストムーブ以下が食い込むことができるか。
馬券の妙味は乏しく、あまり盛り上がらない物足りなさはあるが、13年のインカンテーション、09年のトランセンドと同じように、のちにダートのビッグレースの主役となるような中身のあるレースを期待したい。
ケイティブレイブはすでにダートを10戦もしているので、疲れや、ピーク過ぎの心配があったが、追い切りの動きは前回よりシャープ。スムーズにピッチを上げてみせたから、調子下降の不安はない。出足もう一歩だった春先より、楽に先行態勢に持ち込めるだろう。
仮に内のネクストムーブあたりが行く構えを見せても、2-3番手で大丈夫。むしろ前半からペースを上げない方が、3コーナーあたりからの自力スパートがしやすくなる。流れに破綻がなければ、断然、先行タイプにレースがしやすいのが、カーブがきつく、小まわりの新潟ダート1800m。4月の伏竜Sではマークしてきたグレンツェントに差されて3着だが、今回の方が自分の形に持ち込める可能性は高い。
母の半兄ビーマイナカヤマばかりでなく、ファミリーの近いところにウッドマン、アサティス、リズムなどが並ぶ典型的なダート巧者の一族出身。父アドマイヤマックスの牝系も実は大変なダート血統で、輸入牝馬ファンシミンの父になるデターミンはケンタッキーダービー馬であると同時に、シービスケットの一族出身でもある。
平均ペース型のグレンツェントは、ダート1800mに限ると【2-1-0-0】。新潟コース向きかどうかは難しいが、伏竜Sでは現にケイティブレイブに先着しているから、流れひとつで逆転はある。戸崎騎手なら、最初からケイティブレイブに的を絞ったレースになるだろう。すんなり先行態勢を取れた際のネクストムーブと、目下絶好調と思える
マイネルバサラが続く候補だが、乱ペースにはならないので、大きな波乱はないと考えたい。
波乱の公算大はハンデ戦の小倉記念。昨年は0秒2差の4着にとどまった
クランモンタナにもう一度期待したい。もともと平坦コースでこその自在型のはずであり、12頭なら馬群もさばける。