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【新春企画】小牧親子対談!誰も知らない“小牧太”が明らかに

  • 2017年01月10日(火) 18時01分
小牧太

新年一発目の『太論』は、まさかの親子対談!


明けましておめでとうございます! 今年も『太論』をよろしくお願い致します。さて、新年一発目の『太論』は、まさかの親子対談! ご長女にして、小牧騎手のバレットを務めるひかりさんをお招きし、“ジョッキー・小牧太”“父・小牧太”をたっぷりと語っていただきました。
(取材・文/不破由妃子)


今年は弱音を吐かずに頑張ってください(笑)

──2017年最初の太論には、スペシャルゲストをお招きしました。小牧さんのご長女で、現在はお父さまのバレットを務めていらっしゃるひかりさんです。

ひかり よろしくお願いします。

──ひかりさんは、お父さまのバレットを務めて何年になりますか?

ひかり 今年で5年目です。

小牧 時が過ぎるのは早いねぇ。どうりで年をとるはずやわ(笑)。僕、今年はとうとう…。

──大台に乗りますからね。

小牧 まったく嫌になるわ(苦笑)。

── “ジョッキー・小牧太”の喜怒哀楽を一番近くで見てらっしゃるのがひかりさんだと思いますが、去年一年の小牧さんは、ひかりさんの目にはどんなふうに映っていました?

ひかり そうですねぇ、けっこう弱音を吐くことが多かったかも。

小牧 「もう辞める!」とか言いながら、ひとつ勝つと即撤回みたいなね(笑)。もはやネタやね。

ひかり そうそう、周りの人も笑ってるもんね。

小牧 もちろん本気で辞めるなんて思ったことはないけど、いつ辞めてもおかしくない年齢になったんやなぁっていうのは感じるね。でも、ひとつ勝つと嬉しくて、そんなことも忘れてしまうんやけど。

──せっかくひかりさんがいらっしゃるので、小牧さんのご自宅の様子もお聞きしちゃおうかと。

小牧 なんもないで。いつも一人で喋ってるだけや。(ひかりさんに)そやろ?

ひかり うん、いつでもこのまま。父は本当に裏表がないんです。飲み過ぎて母に怒られていたり、ドラマを観ながら泣いていたり(笑)。でも、酔っ払って観ているから、その回を観たことを覚えてなくて、もう一度同じ回を観て、また同じシーンで泣いてるっていう(笑)。

小牧 そうそう(笑)。あとは減量ばっかりしてる印象やろ?

ひかり うん。ただ、食べるのを我慢しているということではなく、そのために一日中動いているっていう印象かな。

小牧 せやな。とにかく家におらへんもん。

──小牧さんは、たとえ予定のない一日があったとしても、絶対に家でゴロゴロしていることはないですよね。

小牧 絶対にない。家でのんびりするくらいなら、近所の風呂に行って汗取りしたい。あ、家が嫌いなわけじゃないよ(笑)。

──わかってます(笑)。とにかく『太論』が始まって以降、小牧さんが家でのんびりしたという話を一度も聞いたことがないので。常に動いてますよね。

小牧 ないなぁ。風邪をひいたときくらいかな。

ひかり お父さんが昼間に家にいたら、逆に変な感じ。「大丈夫かな? どうしたのかな?」って思っちゃう(笑)。

──ひかりさんはもともと競馬はよく観ていらっしゃったんですか?

ひかり いえ。バレットをする前は、むしろ競馬自体をまったく観たことがなくて。

小牧 うちの家族はね、園田のときからまったく競馬を観てないからね。昔から家で馬の話とかせんし、写真も一枚も飾ってないしね。家族が競馬に詳しくなるのは僕が嫌やねん。だから、僕が「観なくていい」って言ってた。家に仕事を持ち込みたくないねん。

──とはいえ、園田のころは、競馬場の施設内に住んでいらしたんですよね?

ひかり はい、10歳まで住んでました。でも、競馬は全然観ていなくて。たぶん弟もそうだと思います。だから、今やっと競馬について少しずつわかってきたところです。もちろんまだまだですけど。バレットになったばかりのころは、本当にわけもわからず、毎週毎週「どうしよう」の連続でしたね。

──そういえば、弟さんの加矢太くんは、乗馬でご活躍ですね。昨年の11月にも大きな大会で優勝されて(第68回全日本障害馬術大会 大障害飛越競技B)。

ひかり それまでと違って年齢制限のない大会だったので、今回の優勝はすごいらしいです。華原朋美さんがツイッターで加矢太のことをつぶやいてくれて、二人で撮った写真も乗せてくれてましたね。

小牧 ホンマに!?

ひかり この前、見せたやん!

小牧 そやったっけ(笑)。

──お父さん、しっかりしてください(笑)。でも、息子さんのご活躍は素直に嬉しいでしょう。

小牧 それはもちろんね。でも、今は自分のことで精いっぱいや。なんせ、僕が頑張らんかったら、息子の応援もできんからね。乗馬は試合に出るだけでもめっちゃお金がかかるから、僕がまだまだ頑張らなアカンねん。

ひかり うん。実際、まだまだやれると思ってるよ。だから、今年は弱音を吐かずに頑張ってください(笑)。

──お、手厳しいですね。

ひかり 弱音を吐いてもいいんですけど、なんていうのか、言霊ってあるじゃないですか。だから、冗談でもネガティヴな発言はしてほしくない。

小牧 わかりました(笑)。僕はね、前のバレットのときもそうやったけど、レース後によう喋るから、それを聞いてくれればいいねん。

ひかり それはわかってる。でもそこで私から何かを言い返したりしたら絶対に嫌だろうから、競馬のことはあえて深く知らんとこうとも思ってます。

──確かに、知れば知るほど、何か言いたくなってしまうことが出てくるかもしれませんものね。

ひかり そうですね。でも、父からしたら、それは絶対に嫌だと思うので、自分のなかで唯一決めているところです。

小牧 「出遅れやがって!」なんて、いつか言われたりして(笑)。

──それにしても、父親のカッコいい姿を近くで見ることができるなんて羨ましいです。一般社会はもちろん、競馬界でもなかなかないですからね。

小牧 そうかもしれんね。それに、本当の身内だから、勝てば素直に喜びを分かち合えるし。

──それは大きいかもしれませんね。

ひかり そうですね。レースが終わるとバレット同士で「おめでとう」って声を掛け合うんですが、父が勝ったときに、みんなから「おめでとう」って言ってもらえるのがすごく嬉しくて。

小牧 そんなもんなんやなぁ。じゃあ2017年の目標は、ケガをすることなく、たくさん勝つこと。攻める心を忘れずに、今年も頑張ります!
小牧太

攻める心を忘れずに、今年も頑張ります!

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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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