片思いではなく両思いだった!! 福永念願成就のカフジテイク/トレセン発秘話
◆根岸Sはカフジテイクにとって非常に重要な一戦
GIII根岸S(29日=東京ダ1400メートル)で、近3走の手綱を取ってきた津村から福永に鞍上交代となるカフジテイク。実はこのコンビ、昨年暮れのチャンピオンズCで結成されるはずだった(実際、某競馬専門誌の登録段階の鞍上には福永の名が入っていた)。
「去年10月のグリーンチャンネルCを勝った時から、ユーイチに合いそうだなと思っていたんだ。で、実際、依頼したんだけど、いろいろあって…」(湯窪助手)
チャンピオンズC当日の福永は、もともと阪神で騎乗予定。とあるキュウ舎の馬のキャンセルが利かず結局、タッグ結成は幻に終わっている。もっとも、福永はチャンピオンズC前日の阪神で落馬。右鎖骨骨折で以降の騎乗をキャンセルしており、仮に調整がついていてもカフジテイクには騎乗できなかったのだが…。
それはさておき、「以前からユーイチもこの馬のことはよく見てくれていたみたい。チャンピオンズCのレースぶりについても“あそこのコーナーの回り方がこうだったら…”とか、いろいろ意見を言ってくれた。ユーイチなりに乗り方を考えてくれているんだと思うよ」とは湯窪調教師。
ご存じの通り、福永はインフルエンザ発症で22日の騎乗をキャンセルするなど、この中間もいろいろアクシデントはあったのだが、晴れて2017年初戦でコンビを組むことに。その根岸Sはカフジテイクにとって非常に重要な一戦となりそうだ。
というのも現状の賞金では大一番フェブラリーS(2月19日=東京ダ1600メートル)出走は微妙な状況(ちなみにチャンピオンズCの出走順は14番目)。チャンピオンズC4着で得た「レーティング114」で上位5頭の優先出走権に拾われる可能性もあるが、これとて確定ではなく、ここできっちり結果を出す必要がある。もちろん、陣営もそれは承知しており、仕上げに抜かりはない。
「前回の休養明けは背腰に少し疲れが残ったりしていたんだけど、今回はそんな面もないからね。しっかり仕上がったと思うし、昨秋のレースぶりを見ても、馬の成長を感じる。ここでいい結果を出して、その先につなげたい」(湯窪調教師)
2戦2勝の東京ダート1400メートルなら舞台は申し分なし。あとは初コンビながら、騎乗イメージはすでに固まっている鞍上・福永の手綱さばき次第だ。(栗東の坂路野郎・高岡功)