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  • 2017年01月31日(火) 18時01分
小牧太

今回は、ユーザーからいただいたコメントをいくつかご紹介しつつ、小牧騎手の反応をチェック


昨年末は、ちょっと弱気になっていた小牧騎手。そのせいか、年末年始にはたくさんの応援コメントが届きました。今回は、ユーザーからいただいたコメントをいくつかご紹介しつつ、小牧騎手の反応をチェック。年末年始の出来事についてのエピソードを披露してくれました。
(取材・文/不破由妃子)


後輩のひたむきな姿を見て、「僕も頑張らんと!」

──年末年始にかけて、質問と同じくらい応援コメントがたくさん届きました。

小牧 ああ…、暮れはちょっと落ち込んでいたし、発言にも出ていたかもしれんね。「このまま辞めてしまうんじゃないか…」って、心配していたファンも多かったみたいやから。

──いくつかご紹介させていただきますが、「小牧さんも言っている通り、決して衰えてはいない。そりゃ若いときみたいにはいかないとは思うが、若い者にはない技術と経験があるでしょう。これはとても重要。自分も51歳だけど、まだまだ頑張ろうよ!」とか。

小牧 僕、励まされてるやん(笑)。でも、素直にありがたいね。まぁ、とにかく続ける以上は必死にやろうかなという気持ちになりました。もちろん、ずっとそう思ってやってきたけど、改めて吹っ切れたというかね。

──ほかでは、「下を向きたくなるようなときでも、前を向こうと意識されているんだなとコラムを読んでいつも感じます。やっぱりプロはすごいなと思いました」というメッセージも。

小牧 大したことないのにねぇ(苦笑)。でもね、勝てなかったら誰しも落ち込む。川須や高倉、鮫島良太あたりとは、よう喋ったり、飯を食いに行ったりするけど、当然ながら、彼らにも悩みはたくさんある。でもね、彼らは本当にひたむきに頑張っているから。そういう姿を近くで見ていて、僕もへこたれたらいかん、まだまだやれる!と思ったりして。後輩のひたむきな姿を見て、僕も頑張らんと!と逆に気持ちを新たにしてね。

──そこが小牧さんのいいところですよね。本当に同じ目線で彼らを見て、しかもそうやって切磋琢磨できるという。

小牧 それは本当にそう。過去の栄光なんか、もう関係ないなと思いながら。本当に気持ちひとつですわ。この年末年始は、気持ちの面でいろいろ勉強になりました。サッカーのカズ(三浦知良選手)のドキュメンタリーを観たんやけど、「年をとったら、若いとき以上に体を動かさなければいけない」って言っていて、本当にそうやなぁと思ったり。

──私も観ました。「こうやって体を鍛える時間を与えてもらえることが幸せ」だと言って、本当にハードなトレーニングメニューをこなしていらっしゃいましたね。

小牧 そうそう。しかも彼がいるのはJ2なわけやん。それでも気持ちを強く持ち続けているんやからね。以前はここでも「引退したら何しようかなぁ」なんて話をようしてたけど、今はもう、その後のことは考えてない。

──確かに今はまだ考える時期ではないと思います。あと、先日掲載した親子対談がかなり好評で、これについてもメッセージがたくさん届きました。

小牧 そういえば、田辺と調整ルームのサウナで会ったとき、「小牧さん、親子で出てたね」って言われたわ(笑)。みんなよう見てるんやねぇ。

──netkeibaは、関係者にも人気がありますからね。またいくつかメッセージを紹介しますと、「小牧さんの競馬に対する姿勢、ご家族の父親に対するリスペクトは本当に素晴らしい。これからもケガなく頑張ってください」「親子で同じ業界の仕事ができるなんて、とてもうらやましく思います。人生山あり谷ありですが、いい意味で切磋琢磨できるのはお互いに刺激になって、明日への活力になるのではないでしょうか」などなど。さっきも言いましたが、今回は本当にこういった応援コメントが多くて。

小牧 コラムを通して、僕の気持ちが伝わっていたということやね。そういえば今年、僕が初勝利を挙げたとき、泣いてくれているファンもいて。ちょっとジーンときたね。

──それは嬉しいですよね。ところで、年末年始はいつも通り、曾和先生のお宅やご実家に帰られたんですか?

小牧 うん。その前に、競馬が終わった次の日に、家族3人で鳥取の三朝温泉に行きました。

──私も行ったことがあります。風情のある温泉地ですよね。

小牧 そうそう、あそこはめっちゃいいね。温泉街の真ん中に川が流れていて、川縁に無料の公衆浴場があってね。

──屋根も壁もなくて、温泉街から丸見えの露天風呂ですね(笑)。

小牧 そうそう。知らんおっちゃん達と一緒に入りましたわ。蟹を堪能して、いい旅でした。で、大みそかにはいつも通り、曾和先生のお宅に伺って。

──先生から叱咤激励の言葉はありましたか?

小牧 叱咤激励というか、まぁいろんな話をしましたわ。そのあと宮崎に帰って、ひとつ上の森繁さんっていう園田時代の先輩ジョッキーと会って。めっちゃ巧かった人でね。「ジョッキーは気持ちやで」って散々言われたわ。

──今年も有意義な年末年始だったようですね。

小牧 そうやね。今振り返ると、暮れはやっぱり苦しい日々が続いていたし、悩んでた。ただ、それが吹っ切れたから、こうしてまた今年の競馬に向かえているんやけどね。それにね、最近また新しい“あること”を始めて…。それがむっちゃいいんですわ。僕に合っているのか、すごくいい感じで。

──その言い方ですと、その“あること”は教えてくださらない?

小牧 うん、秘密です(笑)。僕、凝り性なぶん、アカンかったらすぐ止めるからね。早朝ランニングも1週間とか10日で止めてしまったし(苦笑)。まぁ、もし続いたら、「太論」で改めて報告しますわ。
小牧太

うん、秘密です(笑)



(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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