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堅そうな今年のチューリップ賞

  • 2017年02月28日(火) 12時00分


◆同じコースなので好走しやすいのも当然ではある

 今週のチューリップ賞には、阪神JFの1、2着馬、ソウルスターリングとリスグラシューが出てくる。当時の人気順も1、2番人気だ。

 旧阪神3歳牝馬Sの時代も含め、牝馬限定GIになってからの阪神JFを1、2番人気で1、2着した馬はのべ16頭いる。そのうち、翌年チューリップ賞に出走した馬は8頭。その成績はというと、[4-2-2-0]。全部馬券に絡んでいるのだ。

 これまで同一世代に該当馬が2頭いてともにチューリップ賞に出走したというケースはない。それゆえ2頭いる今年はどちらかが馬券外になってもおかしくはないのだが、しかしこれまでの結果を見ると「堅そう」としか言いようがない。

 ちなみに、8頭はニシノフラワー、メジロドーベル、テイエムオーシャン、ブエナビスタ、アパパネ、レーヴディソール、ハープスター、レッツゴードンキ。桜花賞とオークスに不出走だったレーヴディソール以外の馬はいずれも桜花賞かオークスのいずれか、もしくは両方に勝っている。

 以上は06年の改修をまたいだ話だが、いずれにしても阪神JF→チューリップ賞→桜花賞はコース替わりが無いわけで、強い馬が1レース目で好走したら2、3レース目で好走しやすいのも当然ではある。

 あくまでついでの話だが、阪神JFの1〜2番人気かつ1〜2着という馬が明け3歳1〜6月の重賞に出てきた場合、GIでは[10-2-1-5]とさすがにたまには馬券外になるが、GIIとGIII、オープン時代のチューリップ賞はあわせて[9-3-2-1]。馬券外に飛んだのは95年ニュージーランドトロフィーのヤマニンパラダイス(6着)が唯一の例だ。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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